気が滅入る程に曇った空
降り出す雨
雲間に隠れた夕日が、
嗚呼、影を掠め取る。
ただ、ただ 君の傍ら
寄り添う 時が流れ
何時かの景色も、君の横顔も
全て雨に、雨に烟る。
夕立と共に過ぎ去っていく
私の全てが
君へ向けた その言葉すら
雨落つ音が掻き消す。
「じゃあね。」
締め付けられる胸の奥
ただ、目を背けた。
雲間から刺した夕日がもう
終わりを告げてる。
ただ、ただ 何時も通りに笑った
君を見たら
このまま続いて欲しいと
叶わぬ望みも 全て、雨に消える。
夕立に濡れる君の背中に
声を呑み込んだ。
君に見せた 濡れた顔も
全てを雨の所為にした。
永遠なんて無いんだ。
全て終わりが付き物だ。
君と歩いた日々も
別れを告げなきゃ。
伝えたい事ばかりなんだ。
言い足りないんだ、全部。
嗚呼。
君の傍でただ 傘を差し続けてた
夕立も終わり
私達の影法師が
帰路の終わりを指差した。
「私は明日にはここには居ない。」
「私は明日にはここには居ない。」
と泣く心を閉ざし
取り繕った顔で、
「じゃぁ、また何処かで。」
雨粒が零れた。
- 作詞
虚箱
- 作曲
虚箱
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- 1
夏夜に馳せる
虚箱
- ⚫︎
雨の所為にした。
虚箱
- 3
日昏れ
虚箱
- 4
華を厭う
虚箱
- 5
漣
虚箱
- 6
彷徨スターゲイザー
虚箱
- 7
離さないでよ。 (Another ver.)
虚箱
- 8
ただ君に逢いたかった
虚箱
虚箱 1st mini album
夏の終わりの事。
窓際にある机に頬杖をつき、虚ろな目で部屋の隅を眺めていた。
意識が薄れていく最中、遠くで華の咲く音が聞こえた。
ほんの僅かに、山の向こう側から光が漏れ出していた。
僕は夏の魔力に誘われて、家を後にした。
とある山奥に暮らす、少年、少女の約束と別れを描いたコンセプトアルバム。
アルバム限定曲3曲と、旧曲の再レコーディング版、新曲「彷徨スターゲイザー」を収録。
アーティスト情報
虚箱
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