Lime

初めてリリースされるEP『Lime』は、
ポップでキャッチーな楽曲をテーマのもと、それぞれの音楽性を導入して、入念に時間をかけて制作された。
所謂、単なる"歌もの"に収まるのではなく、エレクトロ要素やロック要素も盛り込んだナンバーで占められている。

表題曲の「Lime」は初夏の爽やかなイメージで、アンセム感溢れるコーラスが特徴。
「Navy」は一転、大人の雰囲気があり、
夜の海を彷彿させる壮大なスローナンバーである。
「Nights of Ghost」はその不思議なタイトルが示す通り、未知の冒険を歩む不安と希望を描いた明るいナンバー。
ラストを飾る「Teardrops」は切ないメロディーラインが特徴で、THE CHAINSMOKERSや米津玄師を彷彿させ、尻上がりにスケール感を増す楽曲となっている。

noamはメンバー4人がそれぞれの楽器だけで演奏したような単なるバンドサウンドとは違う。
生演奏では表現できないようなコーラスラインや電子音、またそれぞれの楽器演奏に付加されたサウンド効果などは音源でしか味わえないものがある。
これはある意味、頻繁にスタジオなどで集まって音楽ができない環境や、これまでのように"ライブをする事"が音楽活動の中心だった日常から離れ、ホームレコーディングを繰り返すことによってもたらされた新たな音楽的価値観の副産物かもしれない。
これまでの個々の音楽経験を通して培ったセンスが生かされた渾身の4曲と言えよう。