

終電を逃したあとだったのか、
最初から帰る気がなかったのか、
今になっても思い出せないくらい、
あの夜は静かに流れていた。
海沿いの道路を歩きながら、
コンビニの明かりを遠くに見つけて、
「なんか買う?」って聞いた声だけが、
妙に優しかったことを覚えてる。
大事な話なんてしていないのに、
どうしてこんなに残ってるんだろう。
コンビニの灯りだけ覚えてる。
白く滲んだ深夜の駐車場も、
君が何気なく笑った横顔も、
夏の終わりに溶けていった。
もう戻れないことくらい、
たぶんあの頃から気づいていた。
それでも隣を歩いていた時間が、
今でも胸の奥に残っている。
アイスのケースを眺めながら、
くだらないことで笑っていたこと。
名前のない関係だったはずなのに、
あの空気だけは本物だった。
始発までまだ時間があるねって、
誰ともなく言ったあとで、
沈黙が少しだけ長くなったことを、
今でもちゃんと思い出せる。
好きだと言わなかったからこそ、
消えずに残った夜がある。
コンビニの灯りだけ覚えてる。
朝焼け前の静かな道路も、
言えなかった言葉の続きを全部、
白い光が照らしていた。
何を失ったわけでもないのに、
夏だけが終わってしまったみたいで、
あの夜の湿った風の匂いを、
今でも忘れられない。
朝になれば普通に戻れると思っていた。
でも、本当に戻れなかったのは、
あの夜を知る前の
自分たちだった。
コンビニの灯りだけ覚えてる。
君と並んで歩いた帰り道も、
終わらなかった会話の続きを、
今でもどこかで探してしまう。
コンビニの灯りだけ覚えてる。
もう同じ夏には戻れなくても、
あの日見ていた白い光だけは、
消えないまま胸に残っている。
始発が走り出した朝の街を、
俺たちは少し黙って歩いていた。
- 作詞者
YxY
- 作曲者
YxY
- プロデューサー
YxY
- ボーカル
YxY

YxY の“コンビニの灯りだけ覚えてる”を
音楽配信サービスで聴く
ストリーミング / ダウンロード



