歌詞

あさやけにそまる屋根

小さなかげが ふるえてた

声をだすこともわすれて

たしかなゆめだけ だいてた

おなかをすかせた日々

見あげた高い高いかべ

「陽だまりの丘に行こう」って

ともだちが言ってくれた

でも あの日 ともだちは

かべからおちて　いなくなった

とべ！ とべ！ このソラこえて

ちいさな手 足 でもいい

もうすこしで 陽だまりの丘

ともだちと見た あのそらへ

のぼれ！ のぼれ！ 願いをこめて

こわくても あきらめない

いちばんちかくで くれた言葉

「いっしょなら、こえられる！」

くずれる石に足をすべらせ

つよがりがくずれていく

「バカだな、そんなやり方じゃだめ」

なつかしい声が 風をきった

まぶしい光のなかで

ボロボロの ともだちがいた

「おそくなってごめんな」って

ほほえむ目が やさしかった

ふたりで見た空が

心のなかで ゆれてた

いこう！ いこう！ ゆめの丘へ

ぼくらのあしあと ならべて

もうすこしで 陽だまりの丘

「ちゃんとあるって、しってたよ」

かけろ！ かけろ！ 風のなかへ

さいごに見えた その景色

「おなかすいたな」って笑った

ともだちが となりにいたんだ

もし このこえがきえても

のこるのは ちかいだけ

とどけ！ とどけ！ ひかりのむこう

いちばんきれいなばしょへ

もうなかない まえをむいて

だれより高く はばたけ！

さいごに のこったしるし

屋根のうえの ちいさな影

――しっぽをゆらす ふたつのかげが

ゆっくりと 陽だまりにとけた