Gray City Front Cover

Lyric

Gray City

TOKYO3Z

地面から切り離された高さで

剥がれた壁に

夜が何層も染み込んでいる

酒とタバコの残骸

時間はここで

自分の名前も忘れちまった

窓の外

形だけの街が横たわり

夢はもう

光ることをやめている

ようだ

灰皿の底に沈む

いくつかの夜

持ち帰れなかった

昨日の粒子

意味なんて

なにもいらない

この高さで

息ができれば

それでいい

死んだ目のまま

世界をなぞる

期待も失望も

輪郭を失って

ギターを抱いて

ノイズに溶ける

動かない影に向けて

今日も鳴らす

それだけ

正しさなんて

音を立てて崩れ

希望という言葉は

いちミリだって

手に残らない

それでも指先は

弦の感触を覚えている

この歪みだけが

まだ 体温を持つ

救いなんて

呼ばなくていい

爆音の底で

形をうしなったっていい

生きているだけの夜

それで足りるはずなのに

フィードバックが

胸の内側を引っ掻く

誰にも届かなくても

構わない

この音だけが

存在の証明

ここにいる

それだけで

十分だったはずだ

二階の窓

落ちる理由も

飛ぶ理由もない

ただ鳴らす

死んだ目の奥で

まだ燻るもの

音楽だけが

俺を引き留める

ノイズが引いて

街だけが

遠くで 呼吸している

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