歌詞

下級奴隷として少年は生まれ育つ

血と汗 湿気 ネズミ 死骸 ドブ

不快臭で満ちる王朝

地下コロニー 荒む町

未来のこの国

テクノロジーは進化した

同時に人の価値は下げられ

上級奴隷と下級奴隷

いがみ合わせるための身分制

上級奴隷は教育を受け

極端な専門知識を身につけ

専門外は不要とされ

仕事しか知らない

下級奴隷は教育不要とされ

隔離 地下に住まわされ

採掘等 一生 重労働

有事には徴兵される

政治や軍事は

貴族が行い奴隷を徹底監理

最新医療 脳 臓器 機械化し

貴族は死ななくなった

他階級との意思疎通は

仕事以外 重罪であったが

下級奴隷の少年と

上級奴隷の少女は出逢ってしまう

戒厳兵の目を盗み待ち合わせた

星座や 動物の話 外の世界 想い

少年と少女は笑っていた

すぐに引き離されるのはわかっていた

このまま どこか遠く 二人で逃げようと

少年は少女の手をとる

その手は 小さく やわらかく

はじめて 人に触れた気がした

二人は監理区域から逃げ 走る

食べ物を分け合い 星の下 寄り添い 眠る

あては無く 先は暗く でも そのとき

世界一 幸せだと思った

痛点の大半は各部位表面に分布する

この国で一番偉い奴が

この国を一番嫌っている

好きなのは軍需 兵器 権威

富 富 富

戒厳兵 サイレン鳴らす

逃げる二人の烙印 GPSを追う

容易く追い詰める

アサルトライフル 向け 出頭を命令する

それでも ずっと一緒にいたいと

少年と少女は手をとりあう

その手は 小さく 弱々しく

でも 確かなあたたかさだった

少年は射殺され

少女は連行 下級奴隷へ降格され

脳の感情を司る部位

前頭葉の神経繊維を切断された

もう二度と

人として生きたいなどと

思わないように