ハタタと鳴く 柄にもない
おぼこじみた足取り
きっとと 世迷い言を込め
手に取ったチャチなバレッタ
なににも添えないまま やがて
端にチラつく明後日を殺すよう
きつく きつく
襟を指す風 露とかわらず
街は色なく続く
むずがる 後れ毛が 出来心を見やる
しみったれた女!
悪あがきまで あまりにも些細で
バテてる 荒い息の知らせる今際など
どうか気付かず
ハタタ タタ はぁ
見真似で はたいている
化粧水は 染まず
夢路もこぼれてゆく 指の間から
こんな木偶(でく)が
飾ったところでなにが?なんて
自嘲の影ごと押し込めるよう
頬へ あてて 拭う
いつかを望んで
相も変わらず道は人なく続く
喚ける 可愛げさえ
あれば縋れたものを
意地っ張れぬ女
大人のフリは大人へ成ることなく
果ててく 日々を傍観め
ありし日のもしかしてを
抱いて眠る
パタタ パタ はぁ
行き止まれないのに
か細くなってく道は体をこすり
はじめ じきに 嘗て(かつて)
いつか霞んだ人が まっとうを
報せるはずの頃
したはた セピアの中 目さえつむれてたら
すべてをなくして 三つ目が消える
許される日がある
それまで忍ぶ意味を
六帖の暗がりが 問うのをやめず
ねむれ ねむれ ああ
- 作詞
室元気
- 作曲
西岡和哉
こだ×むろ の“したはた”を
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