歌詞

飛沫くパステルのなか

無欠の黒ひとさし

波を見た日　聞こえた

醜(ま)心(ごころ)は　あそこへ還ると

わかってる　このひとつだけ　余計な色

微笑み型(がた)に擦れどぎこちない

託して　喜びを埋める

いつか掘り返すこともできない沖へ

叩き刺すイルカから抜けたビニルの饐えた風

褪せてくれる　浜にキス

飛沫くツートンのなか

無敵の黒ひとさし

凪の来る日　夢見てた

過半数の　ゆりかごの中で

断てたらな　うさぎ抱えて見上げる小指

レースの端切れ キャンディの瞳 払い除け

題して 楽しみを返す

二度と微笑まぬ おまじないかけて沖へ

じくじくと夕焼けがとろかす懐かしさも

全てが涅色（くりいろ） 祈ったように

待てたらな　私すら入(い)る 穏やかな箱を

もし色や形くらい聞いていたら、

ベントラー！

はためくパラソル 睦む子ガニたち

悔やみ納めと手を振る

ベントラー！

さよならできるわ

私だけの貧しい貧しい誤りの景色