Nokoriga Front Cover

Lyric

Nokoriga

irushia

少し湿った風が吹いた

それだけだった

駅前の交差点

信号待ちの人たち

傘を気にする横顔

見上げた低い雲

いつもと同じ帰り道

いつもと同じはずなのに

何かが引っかかったまま

足だけ前へ進む

思い出そうとしたわけじゃない

そんなことしてないのに

気付けばあの日の景色を

並べていた

同じ空気の匂いがした

ただそれだけだった

それだけだったのに

帰り道が長かった

夕方の色も

街の音も

全部あの頃に似ていた

そんな気がした

コンビニの自動ドア

冷たい風が抜ける

買うものもないまま

少しだけ立ち止まる

笑い声が聞こえて

振り向きそうになった

もちろん違うって分かってる

分かってるけど

忘れたわけじゃないけど

考えなくなっていた

それなのに今日はやけに

近く感じた

同じ空気の匂いがした

ただそれだけだった

それだけだったのに

胸の奥が騒いだ

名前を呼ぶとか

そんなことじゃない

ただ少しだけ

懐かしかった

思い出したのは顔じゃなくて

隣を歩く速さだった

何を話したとかじゃなくて

何も話さない時間だった

たぶんそういうことなんだろう

同じ空気の匂いがした

ただそれだけだった

忘れたと思ってた日々まで

連れてきてしまった

あなたじゃなくて

あなたといた時間が

今もここに残っている

そんな気がした

同じ空気の匂いがした

ただそれだけだった

それだけだったのに

少しだけ立ち止まった

少し湿った風が吹いた

それだけだった

  • Lyricist

    irushia

  • Composer

    irushia

  • Producer

    irushia

  • Mixing Engineer

    irushia

  • Mastering Engineer

    irushia

  • Vocals

    irushia

Nokoriga Front Cover

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    Nokoriga

    irushia

忘れたはずなのに、まだ日常のどこかに残ってる。

「残り香」は、失恋の後に残る匂い、記憶、言えなかった言葉をテーマにした一曲です。ふとした瞬間に戻ってきてしまう感情を、静かでエモーショナルなサウンドに乗せました。
いるしあが描く、忘れきれない恋の余韻。

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