歌詞

SMIRE『時のしずく』
静かに、でも確かに流れ続ける“時”というもの。その中で、私たちはいくつもの出会いや別れ、喜びや涙を繰り返しながら、記憶を宝物のように重ねていく。SMIREが歌う「時のしずく」は、そんな“時の流れ”の中で見つけた、愛しさ、ぬくもり、そして感謝を、繊細かつ圧倒的な感情表現で描いた感動のバラードです。

「さりげない日常」が、かけがえのない記憶に変わる瞬間を描いて。
“そっと流れる　時のしずくが
てのひらに触れて　心をなでる”
そんな一節から始まるこの曲は、聴く人の記憶の奥にそっと触れてくるような柔らかなイントロで幕を開けます。
何げなく過ごしていたはずの日々が、あとから思い返せば、まるで宝石のように輝いて見える。
その感覚を、SMIREの透明感ある歌声が、まるで“時のしずく”のように丁寧にすくい上げてくれます。

「忘れていた気持ち」が、やさしく心を包む。
“すれ違う日々の中で
忘れかけていた言葉たち”
歌詞のひとつひとつに、私たちが日々の忙しさのなかでつい忘れてしまう「やさしさ」が込められています。
でもそれは消えたわけではなく、風のように、光のように、ふとした瞬間にそっとよみがえる。
SMIREの歌声はその“記憶の風景”に静かに寄り添いながら、懐かしさと温もりをそっと運んできてくれます。

「いま、この瞬間を大切に生きる」――それが未来を照らす。
“いま　この瞬間（とき）を　抱きしめて
君と過ごした　光を信じて”
このサビは、聴く人それぞれの「誰か」との記憶と重なり合い、胸の奥にふわりと灯る光のような響きを持ちます。
“時のしずく”というコンセプトは、そのまま“人生”を表しているのかもしれません。
流れてしまうもののなかにこそ、大切なものがある――そんな想いを、楽曲全体を通して丁寧に描いています。

裏声の重なりが心に沁みる、珠玉のバラード構成。
本作では、SMIREの持ち味でもある“やわらかく繊細なファルセット”が存分に活かされています。
ピアノとストリングスを中心に、ギターがさりげなく包み込むアレンジは、
まるで一冊の詩集を読み進めていくような印象。
静かなAメロから徐々にドラマチックに広がっていく構成は、まさに“映画的”。
歌詞、メロディ、編曲、歌声――すべてがひとつになって、
「ありがとうを、音にして伝える」という想いを見事に体現しています。

「忘れたくない日々」と「信じたい明日」をつなぐ、やさしさのメロディ。
“涙のしずくも　未来の種
時の贈り物が　明日を照らす”
これは、最終サビで歌われる歌詞です。
どんなに涙を流した日々も、過ぎてしまえばただの悲しみではなく、
“未来へとつながるための種”だったのかもしれない。
SMIREはそんな前向きな希望を、まっすぐで力強く、でもやさしく歌い上げます。
この一曲に触れたとき、誰もが少しだけ“明日が好きになれる”――そんな気持ちになれるはずです。

SMIRE『時のしずく』――それは、記憶と感謝を包む、音の贈り物。
何気ない日常のなかにある一瞬。
そこには、きっと大切な人との記憶や、言葉にできなかった想いが詰まっています。
この「時のしずく」は、そうした“忘れたくない時間”に静かに寄り添い、
そして未来へと歩き出す勇気をそっとくれる、
そんな“こころのバラード”です。
誰かを想う気持ちが、やさしくあなたの背中を押してくれる。
SMIREが描く「ありがとう」の物語、ぜひその耳と心で受け取ってください。
この歌は、あなた自身の“時のしずく”となって、心に残り続けるでしょう。