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アイルランドで伝統音楽を学び始めた時から、アイリッシュフルートのスタイルというものを自分なりに探求してきました。子供の頃から伝統音楽に触れ、呼吸するように演奏してきたアイルランド人のプレイヤーにとって、自分の出身地や、誰にどんな曲を教わったかは、彼らの演奏スタイルを築き上げるためのとても大切な要素です。
そのようなバックグラウンドのない私は、この音楽とどう関わり、どのようなプレイヤーになりたいのかを探して、向き合ってきました。そして様々な演奏にふれるうちに、私が大切にしたい、と強く思ったことは、アイルランド伝統音楽独特のノリ、そしてそれを崩さぬように曲を歌うように演奏することです。
曲それぞれが持つ、旋律の美しさやリズムに耳を傾け、何度も何度も身体と心に染み込むまで音を奏でる。そういった作業をしているうちに、インプットばかりだったものが、今度は自分の中から、自分の出したい、表現したい、と思える音を出せるようになりました。そうして今回のアルバムは、今の自分らしい、フルーターとして表現したい音が詰まったものになりました。曲のレパートリーは、アイルランドで直接教わったものや、愛聴しているCDから、また、自作曲も含め、メロディーに心惹かれる曲を選びました。
彩を添えてくださったのは二人のミュージシャン。John John Festivalやtricolorなどで活躍する、アニーこと中村大史さんと、na ba naでも巧みで美しいアレンジを担当している梅田千晶さんです。一緒に音を奏でると、意識せずとも歌うように演奏したくなってしまう、アニーさんの優美な演奏。リズミカルでメロディアスな梅田さんの演奏。お2人の素晴らしい音楽性が、このアルバムを支えて下さっています。また、ジャケットイラストは今話題のイラストレーター、dannyさん。私がアイルランドに暮らしていた頃撮影した写真などから着想して、美しい架空の風景を描いていただきました。
中表紙の花はトラックの数と同じ9つの花を描いてもらい、1曲1曲が小さな野に咲く花のようなイメージで、CDを手にとってもらった人の生活にそっと優しく彩りを与えてくれるような願いをこめました。
語学留学でアイルランドを訪れた際その国と音楽に魅了され、2011年より日本にてアイリッシュフルートを学ぶ。翌年にはアイルランド国立リムリック大学大学院に入学し、伝統音楽シーンを代表する様々な走者から直接指導を受け、日本人として3人目となる修士課程伝統音楽演奏科を修了する。 帰国後は " na ba na " をはじめ複数のユニットでライブを行うほか、小中学校への演奏を行うなど多方面で活躍中。ソロの演奏では伝統的なスタイルを大切にしながら、歌い心のある音色づくりを心がけている。 これまでにアイリッシュフルートを豊田耕三、Niall Keegan, Majella Bartley,Steph Geremia各氏に師事。ティンホイッスルをMajella Bartley氏に師事。 その他、John kelly, Kevin Crawford, Catherine McEvoy, Harry Bradley, Tom Doorley, Conal O’Grada, Cylvain Barou, Jean Michel Veillon, Brian Finnegan, Tommy Fitzharris各氏から指導を受け、様々なフルートの演奏スタイルにふれる。
Tokyo Irish Company