Lyric

あなたの風立つ春が巡るように

形が変わっても

離さず胸を刺す寂しさの中から

変わらない声を

夜更けの肌寒さが名残惜しくて

解れた

袖丈を上手に正せない

季節の合間　睨みつけて

拙い足取りも

目を刺す朝焼けも

すべてが忘れられずに

立っているの　今も

わたしの弱気な心にいつまでも

静かに降る雨が

ぼんやり見上げる頬をなぞりながら

地面に落ちた

優しい音で落ちた

遠い国の御伽噺

いつかどこかで会えたら

聞かせて欲しいの

確かな優しさも

温くなった珈琲も

すべてを忘れられずに

抱えているの　今も

あなたの

あなたの風立つ春が巡るように

形が変わっても

離さず胸を刺す寂しさの中から

変わらない声を

季節がどこへ逃げても

見失わぬように

鮮やかに瞬くこの春を

覚えているから