Lyric

通りすがりの街の喫茶店から

聞き覚えのある声がした

今日は流れ星が見えるだとか

見えないとかそんな話を

僕は耳を塞ぎ

足早に駆けていた

身につけた首にマフラー、手袋も

足も指先から冷えてきた

君の好きな花の名前も忘れて

僕は部屋の鍵を開けた

香りゆらり揺れて

灯り照らしだした

あの時君は何を思ったんだろう

あの最後の夜に

あの時君はうつむいていたんだろう

涙こぼしたんだろう

みぞれ雨降り続く この街に

冷たい風 頬に浴びて

月日は流れ またこの季節と

僕は向き合わなければと

あの時君は何を思ったんだろう

あの最後の夜に

あの時君はうつむいていたんだろう

僕は気付いていたよ

あの時僕は何を思ったんだろう

うつむく君を見て

今思い出す あの花の名前を

僕は声に出した

この澄んだ夜明けに

届け君の元へ