Lyric

瞬き一つしている間に

夏が終わった合図がした

話したいことは無くなった

はずなのに顔は曇ったまま

言葉は行き場を無くした

届かないままそこに落ちた

無理矢理に上を向いては

ため息を空に溶かした

昨日聞いたはずの音楽が

少し遠くにある気がする

気の利いた優しい街が

少し鬱陶しく感じている

換気のない部屋で手塩にかけて育てた論理は

大体牙を剥くけど

元を辿ればそもそも僕自身なんだ

抱きしめて貫かれて繰り返して忘れないで

まとまりもなく戯れていよう

どうせ正しい結論で

誰かが傷ついてしまわないように

笑って欲しいなんて思える余裕はないけど

せめてそのままでいられるように

瞬き一つしている間に

夏が終わった合図がした

話したいことは無くなった

はずなのに顔は曇ったまま

熱を失った手のひらは

合わせたまま腐り落ちた

涙が一粒溢れたら

冷え切った希望が芽を出すんだ

三食食べても息が

上手く吸い込めない君は

誰にも邪魔されない世界で

誰にも聞かれない曲を作ってよ

水平線を眺めては

関節が潮風で錆びた

落ちる夕日が照らした

君の横顔はきれいだ