Lyric

（名前すら知らなければ…）

（愛してるって、言えたのに…）

好きになればなるほど

知っていくほどに怖くなる

その微笑みに触れるたび

僕にその権利があるのかって

一晩だけの時間に

慣れていたはずなのに

君の眼差しが

僕を繋ぎとめるから

君を大切に思うほど

僕じゃふさわしくないって思うんだ

名前すら知らなければ

「愛してる」って呼吸みたいに言えたのに

本当の優しさは

言葉より先に　身を引くことなんだ

風に揺れる髪を見て

「綺麗だね」って　心の中で

でもそれすらも　奪うようで傷つけそうで

言葉を飲んだまま　微笑んだ

夜のカウンターの隅に

ふたりの声が溶けてく

何気ない瞬間に

命を感じてしまう

君を大切に思うほど

この手を離さなきゃって思うんだ

もし君が僕を知らなければ

もっと楽に好きでいられたのに

でも本当の「愛してる」は

さよならの中にある

（知ってしまったんだ…）

（君の名前も、ぬくもりも…）

（もう戻れない…）

君を大切に思うほど

僕じゃその未来を壊せない

名前すら知らなければ

「愛してる」って嘘でも言えたのに

でも本当の優しさは

君を手放すことだったんだ

（名前すら知らなければ…）

（愛してるって、言えたのに…）