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轟音とエキセントリックなアプローチでゴキゲンなサウンドをかき鳴らす新潟発4ピースロックバンド、「ザ・シスターズハイ」。2024年6月5日にタワレコメンにも選ばれたEP「超才開Twinkる」をリリースし、新宿LOFTをファイナル公演とした全国19箇所に及ぶ全国ツアーも無事成功に収めた。また、「FREEDOM NAGOYA 2024」「COMING KOBE24」などバンド初となる野外フェスへの出演など、更にオーバーグラウンドにもしっかり届く音を響かせ進化し続けている。ツアー後に新曲シングル「シン・臨界Nerdる」(読:シンリンカイナードル)、「オタクがオタクを極め、オタクを超えた新しい何かに生まれ変わる」といった思いで音源制作に着手。奇抜さと激しさも顔を見せるキャッチーなバンドサウンド×渡邉九歳の生々しい情景と温度を届ける個性的かつピュアなリリックが、不思議とあなたをハイにして、どうしようもなく踊らせます。

ザ・シスターズハイ『ネタ』レビュー/楽曲解説

「ネタ」という言葉には、冗談や笑い話、あるいは表現の素材という二重の意味がある。タイトルからして、この曲は“すべてをネタに変えてしまう態度”を提示しているのだろう。

歌詞:ユーモアと虚無の交錯
冒頭の「つまんねえ…」という吐き捨てから始まる歌詞は、日常に潜む退屈と苛立ちを映し出す。テレビの「グチャグチャのフォーム」や「痛すぎるポエム」への嘲笑は、現実のつまらなさを笑い飛ばすための防衛でもある。
随所に差し込まれるポップカルチャーの断片──「魔貫光殺」「キル・ビル」「ジーザス!テイクマネー!」──は、真剣な告白を冗談にすり替えるための煙幕だ。だが、その直後に「死んでもいいかなんて思っている」とこぼすように、本音は確実に顔を出す。
そして、それを「全部、嘘だよ」「マジで、嘘だよ」と打ち消す。嘘だと繰り返す言葉は、むしろ“嘘にしなければやりきれない本音”の存在を際立たせる。ここに、笑いと虚無、ユーモアと孤独がせめぎ合う本曲のテーマがある。

楽曲:ねじれたポップロックの構造
サウンドはギターを軸にしたシンプルなバンドサウンドだが、真っ直ぐに突き抜けるのではなく、ひねりや揺らぎを含んでいる。
Aメロでは語りかけるような抑制された歌い方で日常描写を展開。
サビやキメのフレーズでは、シニカルな言葉をエモーショナルに叫び上げ、笑いと切実さを同時に表現する。
「ありがとう、君も僕だったのね」というフレーズに象徴されるように、曲は嘘と真実、ふざけと真剣さの間を行き来し続ける。
ボーカルは平坦な語りから感情的な爆発までを自在に往復し、歌詞の「冗談の中に隠された本気」をそのまま体現している。バンドサウンドもまた、軽快さと重苦しさを同居させ、雑味を残すことでリアリティを確保している。

『ネタ』は、単なるコミカルなロックナンバーではない。むしろ、「冗談を飛ばしながらでしか本音を吐けない」という現代的な感情を鋭く射抜いている。銀杏BOYZや神聖かまってちゃんのように、ふざけと切実さを同居させた邦ロックの系譜に連なりながら、同時代の若者の虚無感と照れ隠しを鮮やかに描き出す一曲である。

1. 邦ロックの「ひねくれた青春」好き
• 銀杏BOYZや神聖かまってちゃんのように、ユーモアと切実さを同居させる歌詞に惹かれる人。
• 「ふざけながら泣ける」音楽を求めている層。
2. 言葉遊びや皮肉を楽しむリスナー
• クリープハイプや相対性理論のような、日常を斜めに切り取る歌詞が好きな人。
• ポップカルチャーの引用や、軽口に見えて実は深い言葉にグッとくるタイプ。
3. オルタナティブ/インディー色の強いロック好き
• サウンドが王道J-ROCKのまっすぐさよりも、少しねじれたオルタナ感を好む人。
• NUMBER GIRLやゆらゆら帝国など、荒削りで人間臭い質感に惹かれるリスナー。
4. 「ネガティブを笑い飛ばしたい」層
• 悩みや孤独を抱えているけれど、深刻に語られるよりもユーモアで包んでほしい人。
• SNS世代的な「全部ネタにして生き延びる感覚」に共感する人。

まとめ
『ネタ』は、シニカルだけど本気で生きているバンドサウンドを求めるリスナーに刺さる楽曲。
「冗談に見せかけて実は本音」という文脈が好きな人にとって、間違いなく響く一曲です。
類似アーティスト
1. 銀杏BOYZ
• 自嘲と切実さが混じり合う歌詞世界。
• 「駆け抜けて性春」「人間」など、くだらなさと本音の同居感が『ネタ』と共通。
2. 神聖かまってちゃん
• ネガティブや孤独をネットスラング的な言葉遊びで昇華するセンス。
• 「ロックンロールは鳴り止まないっ」などが特に近い。
3. クリープハイプ
• 一見くだけた比喩やユーモアを使いながら、核心は切実なラブソング。
• 「社会の窓」「身も蓋もない水槽」などの言葉遊び系の楽曲が響き合う。
4. 相対性理論
• ポップカルチャーの断片を散りばめつつ、ユーモアと不思議な距離感で歌うスタイル。
• 「LOVEずっきゅん」の脱力と本気の間合いが似ている。
5. NUMBER GIRL
• サウンド面での荒削りなオルタナ感、感情の爆発と抑制の揺れ。
• 「透明少女」「鉄風 鋭くなって」あたりが雰囲気的にリンク。

類似楽曲
• 銀杏BOYZ – 「駆け抜けて性春」
• 神聖かまってちゃん – 「夕方のピアノ」
• クリープハイプ – 「社会の窓」
• 相対性理論 – 「ミス・パラレルワールド」
• NUMBER GIRL – 「透明少女」
• People In The Box – 「犬猫芝居」 (言葉のユーモアと影を行き来する点で近い)
• ゆらゆら帝国 – 「空洞です」 (ふざけと虚無の共存感覚が響く)

現在プレイリストイン

ネタ

Spotify • キラキラポップ:ジャパン

過去プレイリストイン

ネタ

Spotify • New Music Everyday - tuneTracks (curated by TuneCore Japan) • 2025年9月27日 Apple Music • 最新ソング:J-ロック • 2025年9月26日

アーティスト情報

  • ザ・シスターズハイ

    轟音とエキセントリックなアプローチでゴキゲンなサウンドをかき鳴らす、新潟発4ピースロックバンド ザ・シスターズハイ。
パンクやオルタナティブを軸にしながら、ひねくれたポップ感覚と遊び心を同居させた楽曲は、荒々しくもキャッチーで、一度聴けば耳を離さない中毒性を放つ。 渡邉九歳のリリックは、日常の矛盾や人間の弱さを時にユーモラスに、時にグロテスクなまでに剥き出しにする。痛みと笑いが同居するその言葉は、単なる共感を超えて聴き手の心をえぐり、同時に解放へと導いていく。轟音に包まれながらもふと差し込むメロディの煌めきと、リアルな言葉の温度。その掛け合わせこそが、ザ・シスターズハイの真骨頂である。 2024年6月には、タワレコメンにも選出されたEP『超才開Twinkる』をリリースし、新宿LOFTをファイナルとする全国19箇所ツアーを成功させた。さらに「FREEDOM NAGOYA 2024」「COMING KOBE24」といった大型フェスへも初出演し、オーバーグラウンドにも確実に響く存在感を示した。 その後もシングル『シン・臨界Nerdる』の制作に取り組み、2025年1月からは全国6都市を巡る「NERD SAVE THE WORLD TOUR 2025」を開催。ファイナルとなる渋谷CLUB QUATTROでのワンマン公演を大成功に収めたほか、バンド同士の“兄弟関係”を築くことをテーマにした自主企画「N曜日の姉妹」を仙台・広島・神戸・名古屋・東京で発表するなど、シーンに新たなムーブメントを起こし続けている。 そして2025年9月26日(金)、新曲『ネタ』をデジタルリリース。これを記念して全国10箇所を巡る「君の嫌いに、嫌われたい tour 2025」を開催。12月の新代田FEVER公演では、『ネタ』のMVに出演した舘野忠臣(“赤ちゃん”)が所属するお笑いコンビ「ネコニスズ」との異色対バンも決定しており、音楽とカルチャーを横断する仕掛けも話題を集めている。 爆音の熱狂と鋭利なリリック、そしてポップな中毒性を兼ね備えたザ・シスターズハイ。
彼らの音楽は、聴く者を“どうしようもなくハイにさせる”新世代の衝動であり、これからのロックシーンを大きく揺さぶる存在となるだろう。 [ザ・シスターズハイメンバー/TheSistersHigh member] Gt.Vo, 渡邉九歳/Kyusai Watanabe (@watanabekyusai) Gt, まさやんぐ/Masayoung (@masaya_bear) Ba, カイ/Kai (@2020shinshin) Dr, 椿/Tsubaki (@tsubaki_drums)

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    ザ・シスターズハイの他のリリース

EVOL RECORDS / MOONSHINE Inc.