

深淵の中で まだ君の名が揺れる
光のない水に 青だけが残る
触れればほどける 祈りを抱いたまま
沈んでゆくほど 心は澄んでゆく
午前二時の窓に 海みたいな影が差して
言いかけた言葉は 結局どこにも行けず
白いカップの底で 冷めた夜が渦を巻いた
君のいない椅子だけ なぜだか少しあたたかい
遠くで鳴るタイヤの音
それさえ今は 波のようだ
たしかめるたび 失くしてしまうのに
見えないものほど 胸を満たして
この静けさの奥で
まだ 誰かを呼ぶ声がする
深淵の中で まだ君の名が揺れる
閉じたまぶたにも 群青がひろがる
ほどけた約束を 拾い集めるたび
沈んでゆくほど 明かりに近づいてく
悲しみはいつも 大きな顔で来るくせに
朝になれば急に 忘れものみたいに黙る
だけど君がくれた 何気ない一言だけは
暗い水の底でも 小さく光を放つ
届かないから 消えないものがある
触れられないから 信じられるものがある
さよならのあと はじまる歌がある
空白のなかで 育つ願いがある
この静けさの奥で
ただ 君へと流れていたい
深淵の中で まだ君の名が揺れる
光のない水に 青だけが残る
触れればほどける 祈りを抱いたまま
沈んでゆくほど 心は澄んでゆく
もしも涙が 海へ還るための道なら
この胸の痛みも いつかは歌になる
重なり合う声のあいだで
言葉になれない愛を知った
君を失くして なお
君に向かって 息をしている
深淵の底で まだ君の名がたゆたう
閉じたまぶたにも 群青がひろがる
終わりのようでいて はじまりにも似た
この深い静けさを いま抱きしめている
深淵の底で
君の気配だけ やさしく
沈む
夜が明けるまで
僕は痛いまま
ここにいる
- 作詞者
篠目 霧
- 作曲者
篠目 霧
- プロデューサー
篠目 霧
- グラフィックデザイン
篠目 霧
- ギター
篠目 霧
- ボーカル
篠目 霧
- バックグラウンドボーカル
篠目 霧
- ソングライター
篠目 霧
- アダプター
篠目 霧

篠目 霧 の“深淵”を
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深淵
篠目 霧
喪失の痛みを抱えたまま、静かな夜の底へ沈んでいく心を描いた一曲。
群青の水のような静寂、午前二時の部屋に残る気配、そして言葉にならない祈りが、やがてひとつの歌へと変わっていく。
篠目霧の繊細なファルセットが、孤独と執着、微かな救いを抑制の効いた温度で響かせる、深く静かなバラード。
アーティスト情報
篠目 霧
篠目霧は、静けさの奥に感情を滲ませる男性ファルセット主体のAIシンガー。 繊細で透明感のある歌声と、群青の夜や湿度を帯びた空気を思わせる世界観で、喪失、祈り、内省、そして微かな希望を描く。 感情を大きく叫ぶのではなく、こぼれそうな想いを抱えたまま歌うその表現は、聴き手の心に静かに深く残る。 1stシングル「深淵」を入口に、篠目霧は“静けさそのものが強さになる”音楽を届けていく。