Lyric

心に

ガチャリ　ガチャリ　ガチャリ　鍵をかけたら

丁寧に　何重に　難解に　肉で包んで

ジュワリ　ジュワリ　ジュワリ　焼いて刺して

真っ白いお皿に盛り付けて

とろり　サクリ　カチャリ　上品に　さあ

咀嚼　嚥下　巡れ　血肉となれば

それが何のお肉だったかなんて

誰も気付きやしないのだろう

芸術とはかくあるべしさ

暗号とミスリードに塗れて

掻き分けて手にした答えは　さあ

それは本当に「答え」かな？

さあ　食事にしましょう

とっておきのご馳走を用意して待っているよ

どんな食材　どんな想いが

込められているのか　知らないまま

さあ　食事にしましょう

望むがままの欲を満たすためにたんとお食べ

悩まないでいい　考えないで

これが「正しい食事」だろう

めしあがれ

生んで　割って　混ぜて　見えないように

砕き　刻み　隠し　つくり続ける

じわり　じわり　じわり　蝕む声は

胃の中の誰の血肉から？

『わたし　あなた　ちがい　これでおしまい』

『おまえ　りかい　うざい　あいぞうまじる』

『？？？』

鍵をかけたら

さあ　食事にしましょう

とっておきのご馳走を用意して待っているよ

どんな食材　どんな想いが

込められているのか

ねえ　どうか美味しく

何もわからず　ただ飲み干してくれますように

こんな贖罪　遅い後悔

どうか何も　気付かぬまま

めしあがれ