歌詞

夕立に傘を差した帰り道

僕に思い出せることはないのに

君がまたそっと顔を出してみる

ただずっとそれを待ってる

やがて雨足は光に解けて

ゆっくりと僕らは見上げる

無粋に書く歌の一つでも

心を染めるこの劣情を

例えば青と呼ぶ

吠えろ 吠えろ 高く

吠えろ 吠えろ

立ち昇った雲のその先に

いっせーので怪獣は飛んだ

風の唸るように鳴いた

あれもこれもそう 夏のせいだ

「理解ってくれるだろう?」と

憂に凪いだ君を駆けながら

僕ら 言葉を持たぬことの

晴る色を知ることの

故を解明しようよ

君を読む詩がありふれてること

わかってるんだ

今更青く描いたって

褒めてもらえるものなんかじゃないな

視界が熱く白み出す

蝉の声が耳を掻く

その全てに 君の光に

僕の影が伸びる

あの森の先に神様はいなかった

いたのは君だけだ

黒い鴉と白い入道雲を携えた君だけだ

君の呼吸を再演する

君の鼓動を再演する

君の体温を再演する

君の全部を引用する

いっせーので怪獣は飛んだ

風の唸るように鳴いた

あれもこれも音楽のせいだ

「笑ってくれ!」

今も夏を泳いだ君の褪せぬまま

僕ら 言葉を持たぬことも

翼で飛べることも

君が全部晴らすだろうから

君を青さに知るも

僕を青さに解くも

故は快晴少女