何も声の出せない夜の中に
一つの光、手を上げてみたんだ
まだ君は泳いでいる
もう八時を回ってる
そろそろ帰らないと
私は風を切って行く
君の真似をして走る
私たちの熱意には誰もついてこれない
このまま遠い街でもいい
2人遠い先へ往こう
そこに僕らが辿り着くのは
あの雲より向こう
霞んで行く 陽は思い出の町
いつかここを離れて行く
この海を泳いで行く
そんなことを思えるような
この夏に
やっと海から上がると
暑い熱に頭がぼやけてくる
「そうだ、あのお店の
サイダーを飲みに行こう
まだやっているだろう」
外は茜、夕暮れ
風の中を漕いで行く
流れるこの町の中
空にサッと手を上げる
これはずっと忘れない
いつかは僕らも空に成る
その時はこの思い出も
そこにしまってくれていい
そんな君にサネカズラ
明くる日も君はただ泳いで
弱音一つ吐くことない
風吹けば懐かしく思える
嗚呼、
僕らにただ、夏を一つ
私は残りの人生を
何気なく過ごしている
何事も興味なんてない
これだけは変わらない
さざめく日は、思い出の町
確かに僕ら離れて行く
掠れて行く僕たちの言葉も
ただ、流れる雲に隠していた
- 作詞
音海時雨
- 作曲
音海時雨
コトノハ の“佳景”を
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