歌詞

人混みの中　はぐれないように

少し後ろを歩く僕

浴衣の裾　揺れるたびに

心拍数が上がっていく

金魚すくい　笑う声が

屋台の灯りに溶けて

手を伸ばせば　届きそうで

でも一歩　踏み出せないまま

偶然じゃない優しさが　背中越しに近づいて

「楽しい？」って聞くキミに　うまく答えられなかった

夜空を裂く光の中で　僕の名前を呼んだキミ

花火の音が消した声　それでも胸に残ってる

人混みの中見つけた笑顔　一生　忘れられないだろう

夏の匂いと混ざって　恋がはじまっていた

りんご飴をかじる横顔　子供みたいで少し笑う

あの頃は派手な誰かが　きっと主役だと思ってた

だけどキミは　僕のノート　何気なく覗き込んで

「毎日続けるのってすごいね」　ふと漏れたその一言

ただの気遣いだって思ってた　でも違うってわかったよ

ちゃんと見ていてくれたこと　胸の奥に灯る火花

夜空を照らす色とりどりの　花が咲くたび見上げるキミ

横顔だけで満たされて　言葉は届かなくても

打ち上げられた光の下で　僕らだけの時間がある

短い夏の一夜に　未来を願っていた

帰り道　二人きり　街灯が静かに揺れて

気づけば笑って話してた　ぎこちなさも忘れるくらいに

夜空を裂く光の中で　あの日のキミが笑ってる

花火の音が消した言葉　いつかちゃんと伝えるよ

人混みの中見つけた奇跡　夏が連れてきた宝物

八月の匂いの中で　恋が確かに始まっていた