

黄色いサーフボードに跨がる男が
ウェットスーツを着て
海に漂って波を待って
その波の先を見つめてる
先の方には何がある
水平線と空の境界
青
青
青
どっちも青
舟が海に浮かび
空側に頭を出し
真ん中の丁度良い所を漂って先に進む
どこか遠くの海に何色かの大陸が見える
そこに住む人々の音楽を耳に入れたい
まずはチャプチャプチャプチャプ波の音
フワフフワフ雲の音
着々着陸して行く
その先に何があるかも知らずに
世界を知らない大人でも
正解を持ってる人ばかり
正解を知らない子どもでも
世界を持ってる人ばかり
どこか遠くのサウナには
何色の人でも入れて
そこでかく汗の色はみんな透明さ
- 作詞者
中村悠真
- 作曲者
中村悠真

中村悠真 の“どこか遠くのサウナには”を
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- 1
人生の歌
中村悠真
- 2
ギター
中村悠真
- 3
生きているとは
中村悠真
- 4
びっくりするジャマイカ
中村悠真
- 5
セージが枯れた
中村悠真
- 6
何かしたいんやろ
中村悠真
- 7
火をつける
中村悠真
- 8
ある (ver.1)
中村悠真
- 9
ある (ver.2)
中村悠真
- 10
海
中村悠真
- 11
ええ夜ええ方へ
中村悠真
- ⚫︎
どこか遠くのサウナには
中村悠真
これは生きている仲間へ、仕事とは違った、ある遊び方の提示である。
「人のためにもならず、学問の進歩に役立つわけでもなく、真実をきわめることもなく、記録を作るためのものでもなく、血湧き肉躍る冒険活劇でもなく、まるで何の意味もなく、誰にでも可能で、しかし、およそ酔狂な奴でなくてはしそうにないことを、やりたかったのだ。」
沢木耕太郎の深夜特急に記された一文を読んだ19歳の俺は、37歳になった今もそのスタンスこそ遊び方の最高峰だと考えている。
生まれ故郷の伊勢志摩の奥の方、家族や仲間と日々を暮らす副業禁止、安定志向の地方公務員が、どのように遊び、何を示すのか。
仕事柄、「家が火事になったら、何を持ち出す?」と妻に問うたところ、「ギター」ということであったので、我が家の家宝はこのギターとなり、これさえあれば家族の心に光が差し、なんとかなるかもしれないと思い至った。
興味を持った様々なことを、ある程度頑張らなければ楽しめないぐらいはやってきた。
一人旅では早朝のカオサンロードで目を覚まし、スケボーではB7 EAST SHOPのナイアガラからドロップイン、素潜りでは波に流されぬようアラメを強く握り、弾き語りではたった一人ステージに立ち、自作の歌を歌っている。
誰にでも可能で、しかし、およそ酔狂な奴でなくてはしそうにない。
大人もそれぐらいは、遊べよと思っている。
志摩に生きている大人達が、楽しく遊んでいる姿を見せずして、どのように子供達がこの志摩で生きていきたいと考えるのだろう。
今、自分の歌が音源になっている。
大好きな仲間達の最高の遊びと仕事に触れて、新たな家宝が出来上がり、仲間の娘が俺の歌を口ずさんでいた。
いつの間にか蒔いた種は、真っ直ぐに育ち、常に明るい方へと向かっている。
皆それぞれの舟に乗り、オールを持っている。