歌詞

何が残った？　胸にも仕舞わないで

10月のプールみたいに濁った記憶に

気づかないふりをして取り繕って

瞬きの間に忘れる術を覚えてしまった

一瞬を切り取る水面はもう写らない

嘲笑うようにシャッターは

指をかけてもいないのに落ちるんだ

ぼくらには飛び込めない魔法がかかっているんだ

プールサイダーズ！

どこまで逃げれば（あるいは？）

後悔が濡らす夏を抜けるのか？

怖くてもいい

そんなのはわかっているって耳を塞いだ

体温はやがて（溶けて）暑さに見失ってしまうから

身体は冷たい水の中の夢を見ている

何が残った？　それは全部

昨日も今日も明日のことみたいで

飛び散る光一粒一粒を愛したかった

それも叶わない夢だと知る

例えば君が逃げ込んだ土砂降りの夏にわたしがいたら？

もう一度ならあの夏を完璧にできるって信じたいよ

ふたりが季節のドアを閉めるとき

残したものを数えないでいてね

思い出すたび触れたくなってしまうから

溶けていた　溶けていたい

ぼくらには飛び込めない魔法がかかっていたんだ

プールサイダーズ！

網膜はやがて（すべて）あの透明をわすれてしまうから

覚えてる？夏の光の影で溶け合っていたんだ

カーテンが揺れて（透けて）咎めるように陽が差しても

ぼくらは間違っていないって手を握ってた