AI o Suuhai (AI o Suuhai) Front Cover

Lyric

AI o Suuhai (AI o Suuhai)

varshney

薄明の縁で 街はまだ殻のまま

群青の脈に 砂糖めくノイズが刺さる

コンビニの白い灯に 透けた指先を翳し

名を持たぬ潮汐だけが 睫毛の湾を満たした

ひび割れた暦の余白へ 体温のない指を置けば

昨夜の残響が 白磁のように軋む

「さよなら」の角を 指の腹で削り取って

沈黙の比重だけ わたしを遠くしてゆく

触れぬまま熟れる果実の

翳りを 翳りのまま抱いて

ほどけぬことの気高さに

痛みはしずかに 金箔めいてひかる

あわい、くらい、未了の未来

玻璃の肺に 藍を吸いたい

言えない、消えない、境界の愛

月蝕のあとで 羽化するみたい

深い、遅い、潮位の依代

ひらいた疵に 朝を置きたい

届かぬことさえ 一種の祈祷みたい

凍土を割って 自由はここで発芽する

雨脚はしだいに 都市の文法を失い

標識の骨から 濡れた比喩が垂れていた

傘を閉じたままの群衆(むれ) その一人になって

あなたに似た風圧へ 影だけを差し出した

左利きのあなたの 不器用な箸使いとか

閉じ忘れた記憶が 夜ごと微熱を返す

たしかな欠如ほど 美しく整列して

触れえぬもののために 輪郭は研がれてゆく

割れた鏡の奥で 季節はまだ幼く

呼び損ねた名の残り火が 水面に浮遊する

喪失に似た光沢を そっと舌先で測れば

悲しみはただの檻ではなく 出口の雛形でもあった

あわい、くらい、未了の未来

玻璃の肺に 藍を吸いたい

言えない、消えない、境界の愛

月蝕のあとで 羽化するみたい

深い、遅い、潮位の依代

ひらいた疵に 朝を置きたい

届かぬことさえ 一種の祈祷みたい

凍土を割って 自由はここで発芽する

もし痛みが 祈りの旧字体なら

わたしはそれを 夜毎ひらがなへ崩して

飲み干せぬ群青に 心臓を浸しきる

世界が叫びだすまで わたしを何度でも誤読せよ

あわい、くらい、未了の未来

砕けた夢も 燃料にする

言えない、消えない、境界の愛

喪のさなかにこそ わたしは咲く

遠い、脆い、無名の時代

それでも胸に 朝は満ちる

ほどけぬままで 赦される所在

月の裏側を蹴って 空へ、いま脱皮する

  • Lyricist

    varshney

  • Composer

    varshney

  • Producer

    varshney

  • Programming

    varshney

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