春を目指して歩いていました。
あたり一面を雪が覆った長い長い冬の景色は、白すぎてまるで真っ暗なトンネルの様でした。
草木芽吹く暖かい春の訪れは
まだかな、まだかな、と意識しないと希望の光が絶えてしまいそうで、
不安で仕方なかったのを覚えています。
1人に慣れた頃、一軒の小さなお家を見つけました。
中には橙色の暖炉と、僕より深い色の孤独を見に纏った人が1人いました。
その人は凍えた僕に暖かいスープをくれました。
身体の芯がふくらんだ頃、
話を聞いて貰いました。
不安だったこと、寂しかったこと、もうこのトンネルは抜けられないんじゃないかと思ったこと。
その人は
「うん、うん、
そっか、大変だったね」
と、凄く優しく言ってくれました。
僕は涙が溢れそうでした。
何日か、何週間か、何ヶ月かそこにいました。
そのお家は何故かとても安心したのです。
あったかかったし、優しかったし、美味しかったし、幸せでした。
しばらくして、僕はまた春を目指して歩き出すことに決めました。
最後に今までありがとうと伝えると、その人は僕に笑顔で言いました。
「1人じゃないからね」と。
- 作詞
HAIIRO DE ROSSI
- 作曲
Eccy
HAIIRO DE ROSSI の“春を目指して (feat. 泉まくら)”を
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Mood (feat. CHIYORI)
HAIIRO DE ROSSI
- 2
Flower
HAIIRO DE ROSSI
- 3
My Fan (feat. crime6)
HAIIRO DE ROSSI
- 4
Think Twice
HAIIRO DE ROSSI
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Young Gould
HAIIRO DE ROSSI
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HAIIRO DE ROSSI
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二人の秘密 (feat. 泉まくら)
HAIIRO DE ROSSI
- ⚫︎
春を目指して (feat. 泉まくら)
HAIIRO DE ROSSI
- 9
Life
HAIIRO DE ROSSI
- 10
ARTIST (feat. 曽我部瑚夏)
HAIIRO DE ROSSI
- 11
forte pt.2
HAIIRO DE ROSSI
comment
人が生まれ歩んできたことと分かち難く、ラップと声にサウンドが、この国に住む私たちみながかけがえのないのだと感じさせてくれる、そのことで傑出する2020年のヒップホップ。例えば、”ARTIST”を聞いてみてください。
荏開津広 ( DJ/ライター)
以下レーベルからのInformation
稀代のリリシストHAIIRO DE ROSSI決定的とも言えるであろうセルフタイトルの7thアルバムリリース決定!
日本のNASや日本版illmaticがあり得るのならば、彼ほどCommonやMos Defが相応しいアーティストはそういないのではないだろうか。
若くしてデビューして以来JAZZを取り入れたスタイルを確立し、常に世代の真ん中ではなくあくまでもカウンター、そして何よりその独特な魅力から異質の存在として君臨し続けて来た彼の最新作はタイトルからアーティスト名でもある「HAIIRO DE ROSSI」というストレートかつ最も逃げ場の無い、いわばクラシックを誓約されたプロジェクトとなった。
そのバイブスに呼応した各地の世代を超えた敏腕プロデューサー達はまさに珠玉のbeatsを提供。
soul quariansやthe ummah世代は勿論、近年のジャズを使ったヒップホップ好きには突き刺さる事間違い無しの内容に。
(インスト収録の2枚組仕様のリリース形態というのはその自信の表れとも言える。)
客演は抜群のセンスでラッパーからの信頼も厚いCHIYORIをはじめ、横浜の看板STERUSSからcrime6、また相性が良すぎて異例の2曲参加となったと言う意外にも初顔合わせの泉まくら、数年前からオファーを構想していたというシンガーソングライター曽我部瑚夏ら、正にソウルフルでブルージーな魅力を持つ面々が参加。
HAIIRO DE ROSSI自らが決定したこのセルフタイトルアルバムは、正に今後彼の、そして日本のヒップホップの一つの代表作として語られるに相応しい内容である。
アーティスト情報
HAIIRO DE ROSSI
1986年神奈川県産まれ。 2008年にアルバム「True BIues」でデビュー。 数枚のシングル、EP、アナログの発売を経て2nd.アルバム「SAME SAME BUT DIFFERENT」の発売を機に独立。 インディペンデントレーベル「forte」を立ち上げる。 そのレーベル名を冠した3rd.アルバム「forte」がスマッシュヒット。 サイバーエージェント社長の藤田晋も自身の著書に歌詞を引用するなど、音楽業界に留まらず大きな影響を与えた。また、社会問題に切り込んだリリックや姿勢にも注目が集まり、Ele-Kingをはじめとしたメディアで特集が組まれるなど、リリックのみでなく行動込みでコンシャスMCとして語られるようになる(後に音楽ライターの二木信の著書「しくじるなよルーディー」に掲載)。その後一時の活動休止などを経たが、復帰後もコンスタントに作品を発表。特に7th.アルバムにして初のセルフタイトルアルバム「HAIIRO DE ROSSI」以降、盟友でもありプロデューサー兼DJのPigeondustや、数多くの腕利きのアーティストのサポートもあり、HAIIRO DE ROSSI自身のバックグラウンドであるJAZZ、そしてコンシャスラップと呼ばれるそのラップに磨きをかけ、Jazz HIp Hopと CONSCIOUS RAPの代表的な存在となっている。
HAIIRO DE ROSSIの他のリリース
泉まくら
forte