歌詞

そっか 脈が無いのか と

気づいた 夜の　ため息は

甘く 柔らかく そして 重たい

つるり 冷たいだけの 月明かり

出会った時には もう 好きだったみたい

今更になって ああ 今更になって

ずっとふわふわ浮かれてた

触れられるかと思ってた 月にさえ

するもの いえ　落ちるもの いえいえ

落っこちてることさえ 気づかぬうちに

井戸の底 狭い空

抜け出せない 這い上がれない

立ち上がることさえ できない

好きで 好きになったわけでも ないのにね

なんでこんな いつまでこんなに 痛いんだろうね

好きでいても 仕方ないとわかっても 尚

なんでこんな いつまでこんなに 会いたいんだろうね

耳が 覚えた 声の色

塗りつぶすように じゃぶじゃぶと音を立てて

洗う 真夜中のマグカップ

つるり 冷たいだけの ステンレス

「これって もしや 恋なのかも？」

なんて ちらつく度に

「いや、そんな凡庸な言葉では縛れない。この想いは」

なんて 目を逸らすほど 眩しい恋だった

植えたの いえ　育んだの いえいえ

知らぬ間に 芽吹いて 蔓延ってたから

慌てて こっそり刈り取った

何もないの　何もなかったの

ほっとして 涙が出るの

好きで 好きになったわけでも ないのにね

なんでこんな いつまでこんなに 痛いんだろうね

好きでいても 仕方ないとわかっても 尚

なんでこんな いつまでこんなに 会いたいんだろうね

そっか 脈が無いのか と

気づいた 夜の　ため息は

甘く 柔らかく そして 重たい

つるり 冷たいだけの 月明かり