404AM (ホゾン)のジャケット写真

歌詞

サイレントモード

MASAQUI

サイレントモードにしました

私じゃなくて

教室のほうを

笑い声だけ通知音

サイレントモードの教室

聞こえないフリで鳴っている

サイレントモードの教室

笑い声だけ画面に残る

秋の夕暮れが斜めに差して

机の傷が光っている

私はまだ

鉛筆を折らずに握ってる

廊下の窓がオレンジで

黒板の隅に消しカス

プリントの端に書かれた

名前じゃない何か

椅子を引く音

わざと落とした消しゴム

拾わない手が

みんなの足元で止まる

フッ

笑ってるね

聞こえてるよ

スマホはサイレント

ポケットの中で震えてる

見ないフリした画面ほど

光が強くなる

サイレントモードの教室

聞こえないフリが増えていく

サイレントモードの教室

誰かのクスクスが壁を伝う

チャイムの後も残っている

私の席だけ片づかない

鉛筆の芯が

黒く黒く尖っている

シーン

クスクス

シーン

シーン

クスクス

シーン

下駄箱の上の埃

上履きのかかとが潰れてる

帰りの階段で

セーラーの裾が揺れる

夕暮れは優しい顔で

全部を同じ色にする

でも私の中だけ

ベルが鳴りやまない

無視してるんじゃない

記録している

泣かないんじゃない

順番を待っている

怒ってないんじゃない

音を消している

教室が一つ

ゆっくり傾いていく

私の名前を

笑い声の中に入れないで

机の傷まで

それを覚えてしまうから

サイレントモードの教室

聞こえないフリはもうしない

サイレントモードの教室

笑い声が少しひび割れる

秋の夕暮れが落ちていく

窓のガラスが黒くなる

私はまだ

鉛筆を折らずに立っている

プリント

消しゴム

下駄箱

クスクス

チャイム

サイレントモードを切る

私の中だけ

音が戻る

  • 作詞者

    MASAQUI

  • 作曲者

    MASAQUI

  • プロデューサー

    MASAQUI

  • プログラミング

    MASAQUI

404AM (ホゾン)のジャケット写真

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404AM 第12弾 ラストアルバム ホゾン。

消える前に、保存しました。

ホゾンは、404AMがこれまで記録してきた生活音、通知、夢、監視、孤独、認知のズレを最後にひとつのフォルダへ格納するアルバムです。

お誕生日おめでとう。

住宅街は正常です。

広告音声が優しい。

サイレントモードのまま、知らない番号が呼んでいる。

一見何でもない日常の言葉が、少しずつ別の意味を持ち始める。

このアルバムには、大きな終わりの音はありません。

ただ、保存完了の表示だけが静かに残ります。

シティポップ、ローファイ、ドリームポップ、壊れたダンスミュージック、VHSノイズ、スマートフォンの残響、住宅街の静けさ、駅の疲労、広告の優しさ。

404AMの最後の記録は、悲劇ではなくバックアップです。

忘れたかったもの。

消したつもりだったもの。

誰にも送らなかった言葉。

それらすべてが、まだどこかに残っている。

ホゾンは、終わりではなく、消えないための最後の処理です。

"