Lyric

儚く引いた、流れ追いかけ、

堤防、見える道を走った。

先すら見えない、水の中で、

カモメが飛んだ、たかくたかく。

波の中に聞いた、潮の言葉を、

掻き消すように響く、深潭の音。

もし見えるのなら、声をかけてよ。

地殻へ沈む、ふかくふかく。

ただ、ただ、ただ、ただ、待つだけ、

また、また、また、また、潮が引く、

潮が引く、潮が引く。

さぁ、飛び込もう、今、嘘を吐いて。

名も知らぬ、水面の名を知ってしまう。

その時、

ロウタイド、何度駆けても、まだ見えないよ。

聴こえるだけ、

だから、深く照らしてセンコウして。

満ちるまでは。

只の海と違う、この時が見えるまでは、

まだ言えないよ。

だから待っていて、必ずたどり着いてみるよ。

大きく満ちた、波が引分け。

堤防、見える浜を走った。

今すら見えない、海のソコで、

クジラがないた、ひくくひくく。

ゆらゆらゆらゆら、揺れるだけ。

月に引かれ、潮が満ち、潮が満ち、潮が満ち…。

あゝ、気づいたんだ、今、ここに居る事。

名も知らぬ、気持ちの名を知ってしまう。

その時、

ロウタイド、何度欠けても、また繰り返す。

響かない様に、だから、遠く照らしてゆける様に。

未来までは。

只の海と違う、この時、

此の場所が全てを写し出して。

潮を示す、揺られつつ、光芒の下へ。

ロウタイド、何度駆けても、まだ見えないよ。

聴こえるだけ、だから、深く照らしてセンコウして。

満ちるまでは。

只の海と違う、この時が見えるまでは、まだ言えないよ。

だから待っていて、必ずたどり着いてみるよ、

きっと…。