monochromeのジャケット写真

歌詞

午後の匂いがした

Frogman

風が乾いた道ゆらいだ陽炎

ポケットの中には昨日のきみのメモ

「牛乳買ってきてね」って小さな文字で

そんなことまで好きでたまに泣けてくる

電車が通り過ぎた踏切のそばで

耳元の残響がふっとほどける

帰り道ふたりで並んだ影法師

伸びたり縮んだりくすぐったい午後

ばらの花の匂いじゃなくて洗い立てのシャツでいい

ありふれた日々のほうがぼくには似合うから

「ねぇ」って呼ぶ声だけで世界が半音上がる

それでいいんだよね うん それでいいんだね

それでいいんだよね うん それでいいんだよね

今日もまた午後の匂いがした

ゆるいリズム刻むスニーカーの裏で

積もった言い訳が砂みたいに落ちる

珈琲が冷めても気づかないふりで

黙って笑い合う それで充分だよ

ばらの花の代わりに君はくしゃっと笑って

「ねぇ、雨降りそうだよ」って空を指差すんだ

ドラマみたいな運命じゃなくても 紛れもない日常

ふたりで味を足してくスープのような時間

それが愛ならさ 静かであったかい

  • 作詞者

    Frogman

  • 作曲者

    Frogman

  • プロデューサー

    Frogman

  • ボーカル

    Frogman

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フルアルバム第2作「monochrome」。テーマはただ一つ——“灰色の世界に疲れたら聴いて。”
派手さより、長く効く余韻を。感情の粒立ちを邪魔しないダイナミクス、深すぎないリバーブ、少しざらつくテクスチャ。夜更けの独白や帰り道の足音、窓を打つ雨、信号待ちの無音——そんな日常のモノクロに、淡いハイライトを描くように作り込みました。
「灰-kai-」で始まる微かな痛みは、「Quiet Lantern」「灯り」で柔らかく解かれ、「GlitchTheNight」で揺れる心拍は、「雨音シンクロ」や「空っぽ交差点」で静かに水平を取り戻す。
そして「エンドロールは土砂降りで」へ。滲む文字の先に、「放課後アクアリウム」「またねの合図」が置くのは、別れの手前にあるやさしさです。
色を失ったような日でも、音はまだ温度を持てる。そんな信頼で束ねた一枚が「monochrome」です。

アーティスト情報

Frogman Sounds

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