

カーテンのすき間から オレンジが溶けてく
誰もいない教室で 時計だけがしゃべってる
黒板の端っこに 残ったチョークの粉
今日の笑い声も 床に散らばったまま
席順どおりには なれなかった気持ちが
消しゴムみたいに 机の中で丸くなる
窓ガラス越し グラウンドがゆらいでる
逆光のシルエット 水槽の中みたいで
輪の中に入れなかった さっきの自分が
ガラスの向こう側で まだ手を振ってる
「また明日ね」って言うほどの
役どころもないまま歩いてく
この静けさだけは 本物だから
胸の奥で 小さく浮かべておく
放課後アクアリウム 息もつけないまま
揺れる窓ガラスに 君を探してる
放課後アクアリウム 胸が追いつかなくて
速すぎるこの景色 でもここにいたくて
誰かが忘れてった プリントの角が曲がる
「提出しろよ」って 冗談混じりの声がする
廊下の向こうでは 掃除用具のカゴが
ため息みたいに ぎいって揺れていた
机の落書き 隠されたイニシャル
知ってるふりして 知らないふりの午後
教科書の余白に 書きかけたメッセージ
にじんだ線だけが 魚みたいに泳いでく
上履きの音が消えたあとで
本当の自分が少しだけしゃべりだす
「それでもここにいたよ」って
誰にも届かないボリュームで
放課後アクアリウム こぼれ落ちるまばたき
言いかけて飲み込んだ冗談が沈んでく
放課後アクアリウム 拍手になれなかった手
水の底でそっと 泡になって消える
水面みたいに 窓ガラスが震える
夕立の気配が 遠くで鳴ってる
明日になれば ざわめきに溶けて
今日の静けさなんて なかったみたいに笑うんだろう
それでも今だけは フレームを切り取って
心のどこかに貼りつけておきたい
「ここにいた」というだけの証拠を
誰でもない私のために
放課後アクアリウム 息もつけないまま
揺れる窓ガラスに 君を探してる
放課後アクアリウム 胸が追いつかなくて
速すぎるこの景色 でもここにいたくて
カーテンのすき間から 最後の光が落ちて
「また明日」とは言わないまま
椅子を静かに 水面みたいに戻した
- 作詞者
Frogman
- 作曲者
Frogman
- プロデューサー
Frogman
- ボーカル
Frogman

Frogman の“放課後アクアリウム”を
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ストリーミング / ダウンロード
- 1
灰
Frogman
- 2
URA・KAGEBOU氏
Frogman
- 3
空っぽ交差点
Frogman
- 4
Quiet Lantern
Frogman
- 5
Glitch the Night
Frogman
- 6
灯り
Frogman
- 7
KINO MUKU MAMA
Frogman
- 8
404 夢 Not Found
Frogman
- 9
雨音シンクロ
Frogman
- 10
Love on repeat
Frogman
- 11
エンドロールは土砂降りで
Frogman
- 12
午後の匂いがした
Frogman
- 13
take ur crush out
Frogman
- ⚫︎
放課後アクアリウム
Frogman
- 15
またねの合図
Frogman
フルアルバム第2作「monochrome」。テーマはただ一つ——“灰色の世界に疲れたら聴いて。”
派手さより、長く効く余韻を。感情の粒立ちを邪魔しないダイナミクス、深すぎないリバーブ、少しざらつくテクスチャ。夜更けの独白や帰り道の足音、窓を打つ雨、信号待ちの無音——そんな日常のモノクロに、淡いハイライトを描くように作り込みました。
「灰-kai-」で始まる微かな痛みは、「Quiet Lantern」「灯り」で柔らかく解かれ、「GlitchTheNight」で揺れる心拍は、「雨音シンクロ」や「空っぽ交差点」で静かに水平を取り戻す。
そして「エンドロールは土砂降りで」へ。滲む文字の先に、「放課後アクアリウム」「またねの合図」が置くのは、別れの手前にあるやさしさです。
色を失ったような日でも、音はまだ温度を持てる。そんな信頼で束ねた一枚が「monochrome」です。
アーティスト情報
Frogman
煌めく都市の夜を切り取るシティポップとエレクトロポップが軸。ときどきダンス、ロック、エモに迷い込みながら、懐かしさと新しさが交差する瞬間を描きます。あなたの夜に、ほどよい魔法を。City pop for the soul, with detours into dance, rock & emo. Your soundtrack for the city night.
Frogmanの他のリリース
Frogman Sounds



