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武蔵野美術大学主催の「日本橋浜町ライフスタイルプロジェクト」の一環で制作された音源集である本作は、グローバル化とローカリティ、住民と観光客という、二つの軸がぶつかり合い、交差し、共存する多様な力場である日本橋浜町をドキュメントしつつ、かつて浜町を流れていた人工の川である浜町川を起点にして、浜町の過去、現在、そして未来を繋ぎ、再構築する。
どこか冷たいナレーションの声と、観光客たちが行き交う雑踏の騒がしさを思わせるパーカッションとアコースティックギターの即興演奏が絡み合う、A1.『浜町の固有性のために』。そして浜町で録音された環境音とカサついたギターと、リズムを刻む代わりにメロディックに響くパーカッション類が、浜町川の歴史をなぞる歌声を伴奏する、A2.『遺る川』。二つの対比的な楽曲がそれぞれの角度から浜町の景色を切り取っていく。