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安易なコマーシャル・ポップの様式(no overly polished pop production)やEDM系の派手なドロップ、そしてメタル的な重い刻みを徹底的に焼き尽くし、1990年代の気怠いインディー・ロックと夜の官能的なダンス・グルーヴ(nocturnal rock dance hybrid)を融合させた、逃げ場のない密室の飽和音響です。BPM100前後の強固な推進力。イントロの最初の10秒(0:00-0:10)で、完全に乾いた至近距離のボーカルによる呪術的なウィスパーフックと、うねるような循環ベース(circular bass movement)が提示され、聴き手の身体を即座に夜の反復(トランス)へと監禁します。サビ(コーラス)では、ブライトに歪んだギターの壁がステレオの広大な field へと劇的に広がり、普遍的な collective energy を放ちながらも、過度なデジタル処理を拒絶した人間的な不完全さをそのまま残しています。
歌詞の核となるのは、センチメンタリズムを力でねじ伏せるフラットな現実主義。「両手に影を握りしめて無為に走り続け、完璧な結末への期待を完全に拒絶する。ただ『現在の実存』と向き合い、流れる時間に身を委ねる(I am learning how to follow)男の平熱の独白」。あえてピッチ補正を排した会話調のボーカル(intimate and slightly detached)は、残響ゼロの超至近距離で収録。特筆すべきは、終盤のブリッジ(Bridge)の背後で発動する「隠された仕掛け(subtle disruption)」。リズムに対してボーカルの譜割りが絶妙にレイト気味に「後ろに転ぶ(vocals land slightly behind the rhythm)」という不穏な時間歪曲の錯覚を植え付け、何の説明もないまま元のグルーヴへと回収されます。最後はフェードアウトを真っ向から拒絶し、リフレインの途中でカミソリのようにプツンと音が完全遮断(instant cutoff)される、引き算の美学の極致を提示する大傑作です。
Negi0723は、感情の揺らぎと都市の空気感を繊細にすくい取るミュージシャン。 エレクトロニックとポップ、オルタナティブの要素を横断しながら、 きらめきとノスタルジー、衝動と内省が共存するサウンドを描き出す。 印象的なメロディと映像的なリリックが特徴で、 一瞬の感情や夜の断片を切り取るような楽曲世界は、 リスナーそれぞれの記憶や物語と静かに共鳴していく。 ジャンルに縛られず、感覚を信じて音を紡ぐ。 Negi0723の音楽は、日常と非日常の境界線をやさしく溶かしていく。