記憶のカケラのジャケット写真

歌詞

河村麻未

月の光さえ届かぬほどのある夜

明かり求めさまよい続けた蝶は

いつ飲まれるかもわからぬこの暗闇で

帰り道もわからず途方に暮れていた

弱く揺れる羽に誰かがささやく

「寂しかったでしょう?少し蜜をあげる」

そこには美しく輝く赤い花

吸い寄せられるように花にとまった

口づけた甘い蜜は傷ついた羽癒すように

ふわり ふわり ふわり ふわり 包みこむ

花は言う「また逢いましょう」夢見心地頷いて

ふわり ふわり 光る羽をはばたかせ

ひらり ひらり ひらり 飛び立つ

明くる朝 そのまた明くる朝になっても

蝶の羽は怪しく光り続けた

「光る蝶など不気味だ、下品だ、恐ろしい」と

他の者は誰も近づきやしない

それでも思うのは花のことばかり

何故か忘れられない もう一度蜜が欲しい

こっそり抜け出してあの日のあの場所へ

おそるおそるそっと花にとまった

口づけた甘い蜜は足りない心満たすように

ふわり ふわり ふわり ふわり包みこむ

蝶は言う「また逢いましょう」長く甘く抱き合って

ふわり ふわり 光る羽をはばたかせ

ゆらり ゆらり ゆらり 飛び立つ

弱く揺れる羽に花がささやく

「苦しかったでしょう?少し蜜をあげる」

そこには変わり果てた醜い羽の蝶

むさぼるように花にとまった

口づけた甘い蜜はわずかな命繋ぐように

弱く 弱く 弱く 弱く 包み込む

花は言う「また逢いましょう」夢見心地頷いて

弱く 弱く 飛べぬ羽をはばたかせ

花が枯れる蝶の最期まで

  • 作詞

    河村麻未

  • 作曲

    木下直子

記憶のカケラのジャケット写真

河村麻未 の“蜜”を

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2008年リリースの1st Edition(CD-R版)から9年を経て2nd Edition発売!
新ジャケット、12Pブックレット付き、さらには追加収録の「陽だまり色」を含む全10曲入りとなっており、1st Editionを持っている方にも楽しめる作品である。

今作はプレスCD盤でのリリースとなり、全曲New Mix、Remasteringが行われている。
音の分離を損なうことなく厚みは格段に増した楽曲達はまた新たな顔をみせてくれる。

一曲目を飾る力強いナンバー「アシアト」はこの9年間、彼女の歩んできた道のりが表現されたような曲で、時を経ることにより詩曲の持つ意味合いが非常濃くなったように感じる。
その他にもライブで歌い続けてきた彼女の代表曲の一つである「赤いくつのワルツ」、本人が作詞作曲を手がけた「君の声」、涙腺を刺激するバラード「長い雨」など捨て曲なしの名曲が並ぶ。
名曲達と共に河村麻未の歴史を感じ取ることのできる一枚。

アーティスト情報

  • 河村麻未

    1989年滋賀県甲賀市に生まれる。 クラシック好きの両親の勧めで7歳の頃に児童合唱団に入る。 又、叔母がピアノの先生だったこともありピアノも始める。 合唱団では童謡やジブリ作品、クラシックなど様々のジャンルの 曲を歌う。幼少期から続けていた合唱の影響もあり高校は音楽科のある 高校に入学。3年間さらに声楽を学び近代イタリア歌曲を主に歌う。 この頃、県の声楽コンクールで3位入賞。と同時に軽音部に入部。 そこで出会った先輩の誘いで学校外でバンドを組み、滋賀のライヴハウスで ライヴを定期的に行う。そしてYAMAHA TEEN'S MUSICの京都本選に残る。 このように高校時代は声楽とバンド活動を両立する。 卒業後、バンドは解散しソロになる。 2008年秋、初の音源「記憶のカケラ」を発表。 2017年春、9年ぶりとなるセカンドアルバム「夢のつづき」をリリース。 現在、関西を中心に活動中。

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