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「爆音で鳴らす愛の雨」レビュー
轟音のなかに宿るのは、過去への赦しと現在への祈りだ。
赤気の新曲「爆音で鳴らす愛の雨」は、痛みも優しさもすべて抱きしめて前へ進もうとする、渾身のロックバラード。ノスタルジックな情景描写とエモーショナルなサウンドが交錯し、まるで夕立のように感情を洗い流していく。〈もう俺たちは戻れないから〉という一節は、失われた時間を見つめながらも、それでも「今ここで笑いたい」と願う決意のように響く。ギターが掻き鳴らされるたび、懐かしさと痛みが共鳴し、ボーカルの叫びがそのすべてを受け止めていく。終盤で繰り返される〈明日のせいでお前が苦しいなら/記憶のせいでお前が苦しいなら〉というフレーズは、自己犠牲ではなく“共に在ること”への覚悟の表明だ。そこに鳴る爆音は、破壊ではなく救済のための音。静と動、後悔と希望、その狭間で降りしきる「愛の雨」は、聴く者の心に確かに跡を残す。赤気というバンドが鳴らすのは、ただの青春の残響ではない。それは、過去と現在の狭間で鳴り続ける“生きている音”そのものだ
[「爆音で鳴らす愛の雨」楽曲解説](文責:切裂 開)
音楽が俺たちを救ってくれるのかどうかはわからない。でも気づけば心が苦しく救われたい時に自分はいつも音楽を聴いていました。
明日のことが苦しく、過去のことが苦しく、今が苦しく、頭の中で言葉が溢れる時、音楽は頭の中に雨を降らしてくれます。どうせなら、爆音で、愛の雨が降ってほしい。
2025年2月14日結成。東京を拠点に全国で活動する4人組オルタナティブロックバンド。 メンバーは、Vo,Gt 切裂 開、Gt 石川 陸、Ba 山川 剛己、Dr 徳永 雅也。 バンド名の“赤気”は、空に立ちのぼる赤い雲気、そして“武闘派のバンド”を意味する。 「楽しい地獄の門を開く」という言葉を掲げ、激情と抒情がせめぎ合う音楽を鳴らす。 歪みと透明感を行き来するツインギター、心臓の鼓動のように鳴るリズム、そして切裂 開による痛みと祈りを孕んだ歌声。 それらが混ざり合うことで生まれるサウンドは、混沌の中に確かな美しさを見出している。 2025年3月、デビュー作『明日に拍手』を発表。 “或る朝日”“明日に拍手”の2曲で、絶望の中から希望を掴もうとする衝動を描き出した。 続く『春の嵐』(4月)では季節の暴風のようなギターサウンドで情動を解き放ち、 『今なら本当に空も飛べるはず』(5月)ではポップな構成の中に心の解放感を刻んだ。 8月リリースの『永遠も半ばを過ぎて』では叙情的なサウンドスケープと深みある表現力を示し、 そして11月12日には最新作『爆音で鳴らす愛の雨』のリリースが控える。 感情を極限まで曝け出しながらも、どこかに“救い”を残す。 赤気は、現代ロックの混沌の中で“生きる痛みの美しさ”を鳴らすバンドである。 赤気 [アカギ]メンバー Vo,Gt : 切裂 開 [キリサキ カイ] Gt : 石川 陸 [イシカワ リク] Ba : 山川 剛己 [ヤマカワ ゴウキ] Dr : 徳永 雅也 [トクナガ マサヤ]
EVOL RECORDS / MOONSHINE Inc.