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スタジアム級の壮大なリバーブ(Stadium reverb)や劇的なストリングス、そして感情を煽るクレッシェンド(crescendo production)を徹底的に焼き尽くし、Oasisのデビューアルバム『Definitely Maybe』の宇宙の片隅に存在する「最も静かで親密な瞬間」を形にしたブリットポップ・アコースティックバラードです。BPM76の気怠くも優しい時間の流れ。アコースティックギターの素朴なストロークを主軸に、極小のボリュームで配置されたクリーンなエレキギターのメロディックなフィル、そしてブラシで刻まれるスネア(brushed snare)が、ライブ会場ではなく「生活の匂いがする台所(The sound of a kitchen)」の極小音響空間を構築しています。
歌詞の核となるのは、ドラマを拒絶した日常の実存リアリズム。「言葉もなくヤカンに火をかけ、紅茶を淹れてテーブルに置き、見返りも求めず去っていく彼女。大きな部屋で名前を叫ばれる夜よりも、その何気ない優しさに救われている男の独白」。初期のリアム・ギャラガーを彷彿とさせる、あえて感情を排したフラットな歌い回し(flattest possible delivery)が、サビ(コーラス)でのみ静かに参入するベースラインと同期し、引き算ゆえの圧倒的な説得力を生み出します。最後はドラマチックなエンディングを嘲笑うように、アウトロの静かなリフレインの直後、リミッターがゲートをプツンと遮断。残響を1ミリも残さずスパッと完全な真空の静寂(instant cutoff)へと着地する、これ以上何も足せないミニマリズムの極致です。
Negi0723は、感情の揺らぎと都市の空気感を繊細にすくい取るミュージシャン。 エレクトロニックとポップ、オルタナティブの要素を横断しながら、 きらめきとノスタルジー、衝動と内省が共存するサウンドを描き出す。 印象的なメロディと映像的なリリックが特徴で、 一瞬の感情や夜の断片を切り取るような楽曲世界は、 リスナーそれぞれの記憶や物語と静かに共鳴していく。 ジャンルに縛られず、感覚を信じて音を紡ぐ。 Negi0723の音楽は、日常と非日常の境界線をやさしく溶かしていく。