Lyric

黄泉比良之坂 まろび落ちて　しがみ付いた　※蔦の枝※

引き千切れて　嗚呼、奈落の底　静まり返り　※怪異の渦へ※

※葦原中国、凡ゆる現うつしき青人草の苦うき瀬に落ちて患惚たしなまむ時※

尸、魍魎、群れる夜叉の咆哮

歪む弦は…

※黄泉囃子※

腐り果てた情婦の成れの果て

見返せれば

※逆さに張り付いて、此方へと手招く※

風に伝う糸は解けて

誘うの、

※手の鳴る方へ…※

小指に巻いた燻んだ紅色…

花一匁。

飢餓、疫病、禍津神鎮め贄を拵え※親無子へ…※

生ける器、抉り掻き出され、滴る液は

※此の実を以って呪いと成す※

紅世に溶けた視界耳元で

囁くの、

※此の指、止マレ※

恨み、積もり、募れば、姿を変え…

花一匁。

※飢饉、疫病、十年の厄災を鎮むる料、

土地神へ生贄を捧ぐる事とせり。人身御供に齢十歳の親無し子選ばれ、

神代五四六年、群衆の前に生きしまま桑や鎌などにうたてし臓物引き摺りいだされ、いとこはき恨みを持ちし事切れき。※

夕闇にぽつりぽつりと哭く天

哀しんで

※かぁごめ、籠女※

ちぃさな人魂、1つ此の土地に

縛られて行く

子々孫々に至る千年経とうとも

※地獄へ堕ちろ…※

此の地に座し祟る忌名は

" 花一匁 "