

あそこの電車の車窓から
田園の中の私たち
ポスターみたいに見えるかも
たぶん暗くてつまんないやつ
ぱっと見の印象に反して
育ちは一般のおうちで
アパートの窓を揺れていた
木漏れ日が好きでした
なんでなんだどうして
ここに生まれたんだろ
駅までチャリを漕いだだけで
不思議な感じの私たちは
ずっとずっと
いつか線路の向こうの
憧れていた都会で
暮らそって決めた小5の頃
内緒で来た新宿は
思う以上に居場所がなくて
話題のアレコレでいっぱい
ウワサする暇さえないくらい
触れ合うほどそばにいる他人
でも誰とも口もきかずに
吹けば飛びそうな地元の
縁日を思い出した
なんかなんか
やっぱうまく言えないんだけれど
日向にできた雲の影を
追っかけて歩くのが好きでした
なんでずっとこうして
ふたりでいるんだろう
スキップが下手なきみのこと
こっそりずっと思っていました
なんでなんだどうして
ここに生まれたんだろ
フリルもドレスも似合わなくて
でも夏の匂いが好きでした
ずっとずっと
やっぱだめだ上手く言えないや
長く伸びた私たちの
影だけが手を繋いでた
なんでなんだどうして
ここに生まれたんだろ
ひぐらしが呼ぶ夕暮れを
山並みが遮るあの瞬間
どうしてどうして
どうしてって嫌っても
田園を吹く夏の風は
優しいぬいぐるみのように
- 作詞者
The Otals
- 作曲者
The Otals
- プロデューサー
The Otals
- ギター
The Otals
- ベースギター
The Otals
- ドラム
The Otals
- シンセサイザー
The Otals
- ボーカル
The Otals, 加藤里保菜

The Otals の“ロリータ田舎に生まれ (feat. 加藤里保菜)”を
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ロリータ田舎に生まれ (feat. 加藤里保菜)
The Otals
田舎電車の車窓から見えた『田園の中をママチャリで走るロリータファッションの女性』の姿にインスピレーションを受け制作されたという本作『ロリータ田舎に生まれ』は、ポップなメロディーと突き抜けるような爽やかなハーモニーを持つ一方で、ハイパーポップ調の存在感の強いシンセサイザーが、スウィングしたフィジカルなリズムのバンドサウンドにそっくりそのまま載せられているという、ポップさと歪さを持った独特な存在感の楽曲だ。その目を引く楽曲タイトルが象徴する通り、アンバランスに見える二つの要素をマッシュアップすることが随所に意識されており、前述の『ハイパーポップ』と『バンドサウンド』さらには、The Otalsというインディーバンドと、声優・女優として活躍する加藤里保菜の組み合わせはそのまま『田舎』と『ロリータ』にメタファーとして投影されている。『既存の枠組みや、無意識に引かれている色々なコンテンツの間の境界線を横断したい』というThe Otalsの無謀とも思える姿勢が結実した『歪でポップな』コラボレーション楽曲。