Lyric

灰花に呑まれるような人生

世間全体に広がる賛美

何にも知らないくせに

戦姫なんて名はうんざりだ

二度と

紡がれない同志の断章は

血塗られた歴史の頁

改変され

蒙昧な顔で仰ぎ出す民衆

三流小説が物語る

こんな

奈落の果てに剥離した世界で

変わらない未来に今さら足掻いて

天上世界で

待っているよ　あなたのこと

どこにいても　きっと会えるから

思い出す度に

悼み　嗄び　馳せ

歩く今でも

待っているよ　あなたのこと

灰に染まって　崩れ落ちても

描く延長線

褪せた楽園の先へと

忘れないよ　笑い合えた

こんな凄惨な場所でも

冷たい雪　あなたの熱

奪っていくの

やめてよ

戻ってこないあの日の日常

地に伏せたあの乙女の魂

また失う

献花ばかり見世物じゃない

仮初めの英雄が物語る

こんな

少女一人に押し付ける世界で

奪われた小さな嘆きが交差して

天上世界で

待っているよ　あなたのこと

どこに行こうと　きっと会えるから

思い出す度に

怨み　滾り　馳せ

歩く今でも

待っているよ　あなたのこと

灰を喰らい　祝福断とうとも

続く平行線

願う楽園の先へ

広い夢の中に立つ様

風に抱かれ　水面に映った

貴女の髪飾り

優しく撫でるよ

晴れない天に足を取られ

潮は満ちて　微睡み誘う

共に生きた証

二度と

手放さないで

待っているよ　あなたをずっと

時が経てど　きっと会えるから

小さなこの声を

届けてみせる

天上世界で

待っているよ　あなたのこと

愛を忘れ　灰になろうとも

光る水平線

進む楽園の先へと