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この曲かい?^^
3〜4年前、Twitterで漫画とアニメの話だけで生き延びてた俺が、スペイン出身の桜井悟(当時の名前はLeon)と繋がって、ノリと勢いと勢いの残りカスだけで作ったドラゴンボール愛×Drillラップ。ふつうは「アニメの曲っぽいね」で終わるところを、なぜかちゃんと低音が冷たくて、ちゃんと怖くて、ちゃんと首が振れる。つまり、オタクの妄想じゃなくて、ヒップホップとして成立してしまったやつ。
本当は当時、俺はDrillのEPを作るつもりだった。計画もテンションもあった。だけど「EPに入れるはずだった曲が先輩に勝手にリリースされちゃった(診断書 (feat. Yamada Finesse))」って事件が起きて、EPごと心が折れた。しかも曲名が「診断書」なのが最悪で、こっちの心が折れたことまで診断されてるみたいで笑えない。
結果、俺のDrill EP構想は、完成前に“外部要因で終了”という最もインターネットらしい終わり方をして、そのまま3年くらい放置。作ってた側がいちばんログアウトしてた。
で、最近。Ozone9から3万でアップグレード(名古屋の島村楽器クソ安い)Ozone 12を買ってマスタリングが楽しくなって、過去曲を掘り返してたら、この曲が出てきた。
俺はすぐ連絡した。昔の相棒に。
kedy「おっつ~元気ぃ?前作ってたドラゴンボールの曲リリースするわ^^」
桜井悟「昔の歌詞、正直かなり暴力的で、礼儀も上品さも正しさも欠けていました。リリースしないでください。 今の世の中は、ドラムとオートチューンで“虚無”や“快楽”を包んだものが増えすぎていて、もう十分に虚無主義で溢れています。音楽も社会に影響を与えます。ラッパーが薬物について歌えば、それが一つの流行になって、他のラッパーも薬物の話を始め、若者も薬物を手に取るようになります。犯罪についても同じですし、「bitch」や「hoe」といった言葉も、繰り返せば空気になります。 俺は、誰にも悪影響を与えない形でヒップホップを作ることは可能だと思っています。君のことを否定しているわけじゃないです。あの時に君のリリックを読んで、団結や平和について語っている部分を覚えています。そうですよね?君の歌詞はきちんとメッセージを伝えていました。一方で、俺の歌詞は下品な言葉を並べていただけでした。 俺が否定しているのは、当時の自分の空っぽな思想と、空虚なリリックの内容なんです。ですが、それを経験したからこそ今の自分は以前よりずっと上手くラップできるようになったとも思っていまして、その点には感謝しています。ただ、それでも当時の内容は完全に虚無的で中身がないので、やっぱり受け入れられないです。だから今回はリリースしないでほしいです。」
丁寧すぎる。文章が反省文すぎる。急に道徳の教科書になった。こっちはイケたDrillの曲を出すか出さないかの話をしてるのに、向こうは人間性の総点検を始めてる。
しかも、確かにその指摘は正しい。正しいんだけど、正しさだけで音楽を止められたら、ヒップホップっていつ誰が作れるんだって話でもある。だから俺はブチギレた。
kedy「クソが。過去を消して上品ラッパーに転職するなら勝手にしろ。でも俺の過去まで巻き込むな。出さないなら二度と連絡してくんな。フェイク野郎とは2度とつるまねぇ!」
(内心:ビート俺、ラップ俺、ミックス俺、マスター俺で“没”はさすがに労働の否定だろ)
この瞬間の俺は、善悪の問題じゃなくて“自分の履歴書を自分で燃やしたくない”って気持ちだった。過去を綺麗にしてから表に出るのは簡単だけど、綺麗にした瞬間に別人になるのも分かってる。
汚いまま出すのが正しいとも言わない。ただ、出さない理由が“過去の自分をなかったことにしたい“なら、それは俺の作る曲(芸術)じゃない。
桜井悟「分かった。出そう」
短い。
あっさりしてる。
3年分の時間より短い。だから余計におもしろい。人間の覚悟って、たまに文章量じゃない。
そうして出来たのがこの曲。アニメの世界観を背負ってるのに、ビートは冷たい低音のDrill。日本語とスペイン語が交互に殴り合って、フックでかめはめ波を連射する。テンションはアニメ、態度はバトル、音は現場。ふざけてるのに強い、強いのにネタになる。Twitterのタイムラインで目を引く熱量を、ちゃんとヒップホップとして鳴らした曲。
2020年、MIKIO(Yamada Finesse)とのEP『TRANSPARENCY』で初めてラップとプロデュースを担当。 その後、ソロアーティストとしての活動を開始。ラップ、ビートメイク、プロデュース、ミックス、マスタリング、映像編集を全て1人で行う。 2021年、数枚のシングルと初めてのEP『CHRONICLE』をリリース。自身初のセルフプロデュース。収録されている「World」は、カオスを表現している。 2021年夏、1stアルバム『COULROPHOBIA』をリリース。サーカスの中で、様々な表情を覗かせるkedy、22曲のセルフプロデュース作品となった。 2022年春、2nd EP『CAFUNE』をリリース。睡眠導入とヒップホップを絡めたテーマで制作された。「Ninna Nanna」では飼い猫をコーラスに参加させた。 2023年『NARUTO』、『CYBER LOSS』リリース後、一青窈をフィーチャリングとして迎えた『ハナミズキ』をリリース後、自身のビートチャンネル"R1vaA"と"Ichirokugo165"のビートから『Chemical』をリリース。公式MVをkedyのYoutubeにて配信中。 2024年『診断書 (feat. Yamada Finesse)』をリリース。強烈なジャージードリルビートにリアルな歌詞を乗せラップしている。 2025年ミックステープ『宇宙港』をリリース。客演には幼馴染のliioとyakumoを迎え、疾走感のある8曲が宇宙に響き渡る。
kedy