歌詞

Cruの最新バラード33th シングル「by my side」は、失われていく恋の記憶と、まだ消えきれない温度をテーマにした切ないラブストーリーである。
願った想いが燃え、やがて消えてしまっても、それでも「覚えていて」と願う主人公の揺れ動く心情が、繊細なメロディと共に浮かび上がる。

つねった頬に残る“君の温度”という印象的なモチーフは、忘れたいのに忘れられない痛みと温もりを象徴し、バラードながら強烈な余韻を残す。
サビに繰り返し登場する「いつだってそばで笑って」「story by my side」というフレーズは、途切れた糸のように離れてしまったふたりの物語を、夜空へ流れ星のように託す祈りそのもの。

後半では “あと少しで届かなかった距離” が語られ、もう戻らない時間への悔しさと、それでも相手を大切に思い続ける切実な想いが描かれる。
柔らかなアレンジと透明感のある歌声が、深夜にふと聴き返したくなるような孤独と温もりを同時に残し、Cruの持つ叙情的バラードの真骨頂が詰まった一曲となっている。