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キプカは火山性地勢に関して用いられる火山学の言葉で、新しい溶岩流に囲まれて島のように残る古い土地を指します。その土地が古ければ、そこだけに植物が茂っているような場所になります。
コロナで失われたもの、いや、それ以前に、この人生の中で、
すでに燃えてしまってたもの。
気がついた時には流れてしまってたもの。
いっぱいあります。
でも、変わらず緑が生い茂る場所が
心の中にあるのです。
「キプカ」への現実の曲作りの旅は、昨年暮れから始まりました。
でも、思ったようにすんなりとは進みませんでした。
時間はあっても、配信や収録で気ぜわしい毎日。
多分、このコロナ禍っていう意識が無意味な壁を作ってたんだと思う。
心の中にまでパーテーションを立てて、何かから安全にいなきゃ、と思ってた。
その上、この時期だから、皆に何かを与えられる素晴らしいものを作らなきゃ、と、あせってた。
そんな自分にうんざりしながら、諦めながら、自分を受け入れながら、少しづつ雲間が見えてきたのは、4月の終わり。
多分、少なくとも降りてくる言葉に気が付けるくらいには、パーテーションを外せたんだね。
レコーディングも終わり、ジャケットデザインも終わり、
もう少しで送られてくるはずのCDを待つこの時間。
1曲ごとの想い、みたいのを書いてみました。
本当は、音を聞けば、こんな言葉はいらないのだけど、
私の拙い歌に、少しでも根をつけてあげたいし、
歌詞を作る作業がどんな感じなのか、聞かれることも多いので、
頭の中を整理したかった、ということでもあります。
「KIPUKA」が一人でも多くの人に受け入れてもらえますように。
曲の主人公たちの物語が、聞いてくれる誰かの物語に呼応して響き合いますように。