電車が叫んでさらっていった
僕だけの君のセリフをしりたくて
唇の形とか、のみこんだため息を
思い出している
街明かりが、それに満月でさえ、君の顔を切りつけた。
影踏みみたいに、真っ暗みたいだ。
窓をとじて、カーテンゆらして、ならして
硝子にうつる姿ごと世界をおいだしたい
僕だけの幽霊をわすれてく
「ねえ、ゆうれい。まぶたのうらでやすんでいてて」
わすれたくないから
電車が叫んでさらっていった
君だけの僕はちょっと疲れたんだ
耳を塞ぎ、目を閉じて、すぎていく、車輪の音
思い出している
誘蛾灯や、明け方の三日月とか、君の唇みたいだ。
人工呼吸みたいに夢から覚めた。
窓にふれてカーテン握りしめてた
悪夢、震え、寝汗、それさえも手放せず
僕だけの幽霊の手をひいて
「ねえ、ゆうれい。 まぶたのうらで、やすんでいてて」
わすれたくないから
チクタク、オレンジ。レモンが燃え上がる
一人ぼっちでも太陽はのぼってく
あるきださなくちゃ、あるきださなくちゃ。
勇気をちょうだい
一口だけ、その勇気を
窓のそとへ、カーテンあけて、揺らして。
しらばんだ朝に君の姿が透けていく
僕だけの幽霊がとけていく
「ねえ、ゆうれい、まぶたののうらで、やすんでいてて。たまに雨がふるけれど」
- 作詞
市蔵
- 作曲
市蔵
日あさ寝 の“まぶたのうらで、かさをさす。”を
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