What Dwells in the Throne of Dolls Front Cover

Lyric

What Dwells in the Throne of Dolls

TEAR

薄紅の風が 障子を揺らす

母の手の中 ほどかれる白紙

眠っていた あの人たちが

静かに 春を連れてくる

金の屏風に 朝日が差して

ふたりの影が そっと浮かぶ

束帯の裾に 夜明けの気配

十二単(ひとえ)は 花の記憶を抱いている

言葉はなくとも 伝わるものがある

まなざしの奥に 千の願い

「この子が 幸せでありますように」

そんな声が 聞こえた気がした

銚子を掲げる 三人の官女

笑みの奥に 母の面影

盃に注がれる 桃のしずく

祝福は 静かに沁みてゆく

雛の座に 祈りが舞う

千年の春を 抱きしめて

笑いも 涙も この胸に

すべてを抱いて 私はゆく

まだ知らぬ 未来の空へ

かすかな光を 頼りにして

声にならぬ想いを連れて

いま 春の扉を 叩く

鼓の響きが 畳を揺らし

笛の音が 花を咲かせる

五人の囃子が 奏でる調べは

心の奥に 灯をともす

随身のふたり 弓を携え

老いと若さが 並び立つ

語らぬ誓い 沈黙の中に

この座を護る 見えぬ刃

仕丁の三人 笑い、怒り、涙

人の世の 彩りを映す

傘も箒も 日々のしるし

すべてが 愛おしい営み

雛の座に 願いが宿る

まだ見ぬ明日を 映す鏡

重箱に詰めた 母の想い

そっと開けば 春が香る

この胸に 芽吹くもの

こぼれた雫も 命の色

降り積もる 時のやさしさが

私の足元を 照らす

押し入れの奥 時の帳

薄紙の中 眠る記憶

ひとつずつ 手に取るたび

私は少し 大人になる

誰かの祈りが 私を包む

雛の座に 春が降りる

静かな祈り 舞い上がれ

未来を結ぶ 紅の糸

この手でそっと 結びたい

そして私は 歩き出す

遠く霞む 道の先へ

振り返るたびに 聞こえる

「幸せで ありますように」

その声が 私の翼になる

障子の向こう 光が揺れて

雛の座は 静かに微笑む

「また来年も、ここで会おうね」

そう言って 私は手を合わせた

  • Lyricist

    TEAR

  • Composer

    TEAR

  • Producer

    TEAR

  • Vocals

    TEAR

What Dwells in the Throne of Dolls Front Cover

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