ボク不在の世界のジャケット写真

歌詞

夏の終わり

雨ノ弱

夏の夜、太陽は早々と夜を終わらせようと

遮光したカーテンの隙間から手を伸ばして私を引っ張るから

私にとって夢は唯一の逃避行でした。

どうしていつも終わりばかりが美しく見えてしまうのだろう。

夏は嫌いだけど夏の終わりなら少しだけ愛せる気がした。

この命がいつか終わることを知ったとき、初めて生きたいと思えた。

いつだって、儚いものにばかり焦がれてしまいます。

幸せになるために生きているんだって。

じゃあ救われてしまったら未来なんてもういらないね。

夢から醒めて、そこが現実よりも私の理想郷だと知ったとき、とても哀しくなった。

だからこれは夢への移住計画、こちらの世界が先に終われば私は本当に生きたかった世界へ逝ける

のでしょう。

それは、夢から醒めた朝

それは、心模様とは裏腹によく晴れた空

それは、時計の針が反響する部屋

それは、端末の通知音

それは、車窓越しの鉄塔

それは、帰り道 踏切の音

それは、唇の温度が無くなった瞬間

それは、言葉の代わりに出た涙

それは、日常の引力

気が付けば外は戦場でした。

だから私は部屋の中で眠って

この世界の終わりをずっと待っていたんだ。

夏の終わりにノスタルジックな気持ちになるのはきっと、私にも還る場所があるから。

いつだって、儚いものにばかり焦がれてしまいます。

  • 作詞者

    井上結夢

  • 作曲者

    雨ノ弱

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雨ノ弱 1st mini Album『ボク不在の世界』

アーティスト情報

  • 雨ノ弱

    — これはボクとキミのお話。 雨おとこノボク、弱むしなキミ ふたりぼっちで描く物語。 — 物語の主人公「ボク」を取り巻く世界を楽曲で表現する現代的シネマティックロックバンド。 Vo.井上結夢自身が「ボク」という物語の主人公であり、その独特な感性から生まれる歌詞は現代の若者の在り方を表現し、その生き辛さに寄り添う。 ジャンルにとらわれないテクニカルな楽曲と世界観溢れるライブ演出は観客を物語の中へと引き込み、まるで映画を観ているかのような感覚にさせる。

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