歌詞

これから語るは　ある物語　男と女で　悪いのどっち？

うらみっこはなし　そりゃそうだけど　たいがいの場合　男が悪い

多聞にもれず　このお話も　女が泣いた　「あゝうらめし」と

月と　キツネと　蕎麦　揃えば　お仕置きショーの　さぁ幕開け

男の狙い　体と知って　女の涙　落ちたとさ　Hu

女の涙を　落としたままに　したならそのうち　キツネが来てね

ペロペロと舐めて　寝た振りするよ　色合い　ぱっと見　あら油揚げ

お椀に置けば　汁溢れだし　蕎麦を入れたら　それ「きつねそば」

汁は　涙の　蕎麦　女の　涙がここで　姿を変え

今か今かと　今か今かと　男来るのを　待っている　Hu

月夜に男は　暖簾をくぐる　お店の名前は　「あゝうらめし屋」

「ようこそこの店　初めてですね　メニューはひとつよ　きつねそばだけ」

女将はニヤリ　あんたのことを　実は知ってる　あゝ蕎麦が好き

汁が　自慢の　蕎麦　天から　あんたの鼻に　「さぁおいで」と

湯気をゆらゆら　漂わせたら　あんたホイホイ　やって来た　Hu

女将は静かに　お面を翳す　どこかで見たよな女の顔の

男は騙した　女と気付く　お面が喋るよ　「おひさしぶりね」

そろそろ外を　見てみてごらん　きつねそばなら　ほらそこ置いた

さぁさ　お食べよ　蕎麦　涙の　お汁とでかい　油揚げに

すでにあんたは　取り憑かれてる　食べず逃げれば　追いかける　Hu

女のお面を　外すと女将　鋭いつり目に　とんがりお口

全身茶色で　大きな尻尾　小声で一言　「こらしめましょう」

「騙され泣いた　女心の　気を晴らすよ」と　歌うよ月が

箸で　挟むと　蕎麦　突然　男の首へ　伸び巻き付く

油揚げ飛ぶ　男の口へ　覆いかぶさり　息出来ん　Hu

男はあえぐよ　首引っ張られ　月灯りが挿す　木に張り付けに

キツネは叫ぶよ　噛みついてやる　騙した女の　その数の分

近くで見てた　子ぎつね達が　「僕らも交ぜて　噛みつきたいの」

伸びる　伸びるよ　蕎麦　男は　息たえだえも　容赦は無し

きゃっきゃっきゃっきゃっきゃっきゃっ　ココンコンコン　助け呼んでも　誰も来ん　Hu

子ぎつね集まり　女のお面　天へと翳して　牙剥きながら

男の周りで　輪になり番が　来たなら順々　噛みついてゆく

此処は何処かと　聞かれりゃ此処は　女、涙の　復讐広場

伸びて　戻らぬ　蕎麦　男が　懺悔もショーは　まだ終わらん

きゃっきゃっきゃっきゃっきゃっきゃっ　ココンコンコン　夜明け来るまで　誰も来ん　Hu

女の涙を　落としたままに　したならそのうち　キツネが来てね

蕎麦屋に化けるよ　お仕置きするよ　お店の名前は　「あゝうらめし屋」

涙の行方　この物語　覗いたあなた　大丈夫かな？

月と　キツネと　蕎麦　揃えば　お仕置きショーが　また何処かで

そこの男よ　女心を　もてあそんでは　いけないよ　Hu