

夕陽が赤く染める 空をみていた
あの娘を口説けぬ卑屈さに
流す涙もなく今日も
街は明かりを灯し始めて
雑踏のなか私は
憂いを潜めて喧騒に紛れ
哀れみに身をやつす
相も変わらず伽藍の堂は
重い扉に閉ざされたまま
夜の帷よ、憐れむのなら
黒く塗り潰してくれよ
やがて月の光が
柔らかに陰をつくる
気晴らしに歩を散らす 当てもなく
風が温度を奪うことすら心地よく、鼻を啜って
己を愛す器量もなくて
洗濯物のように
内省が部屋を埋め尽くしてる
乾き切るのはいつか
いまだ心は
不甲斐なく鼓動を打つ
相も変わらず伽藍の堂は
重い扉に閉ざされたまま
夜の帷よ、憐れむのなら
黒く塗り潰してくれ
愛と云えばこの想いすら
許されるような卑屈さにまた
螺旋の中で空を見上げる
朧月、雲のまにまに
されども月は綺麗にそこに
- 作詞者
YAMARYOOO
- 作曲者
YAMARYOOO
- プロデューサー
YAMARYOOO
- レコーディングエンジニア
YAMARYOOO
- ミキシングエンジニア
YAMARYOOO
- マスタリングエンジニア
YAMARYOOO
- グラフィックデザイン
YAMARYOOO
- ギター
YAMARYOOO
- ボーカル
YAMARYOOO
- バックグラウンドボーカル
YAMARYOOO
- ソングライター
YAMARYOOO
- プログラミング
YAMARYOOO

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ストリーミング / ダウンロード
- 1
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残響
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循環
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空洞
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幕間
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- 9
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- 10
詩人は君と
YAMARYOOO
- 11
曖昧な焦燥
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- 12
雨と黒犬
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- ⚫︎
がらんどう
YAMARYOOO
- 14
積もる
YAMARYOOO
- 15
ある日の寂寥
YAMARYOOO
- 16
月光
YAMARYOOO
これから紡いでゆく人生の黎明期にあたる今現在。その様をさらけ出し、内省的なリリックとサウンドで楔を打つ。ある意味これは純粋な「私小説」ともいえる。大衆に開かれた世界とは真逆の方向性で、極々個人的な心情を描いた掃きだめのような楽曲である。しかしながら、そもそも大衆とは自分以外の個人の集まりであり、その個々人にフォーカスしたとき、一個人が発した感情は普遍性を帯びた感覚であるともいえるだろう。つまるところ、個人的な情念は見方によっては共感を十分に孕んでいる。これのアルバムは現代を生きる日本人が放つ「シンクレティズムロック」である。
アーティスト情報
YAMARYOOO
様々なジャンルを吸収し、新たに見えた感情風景(Emoscape)を描く。情報が氾濫する現代において、日本人の得意とする「折衷」を体現したシンクレティズムロック。