黎明のジャケット写真

歌詞

積もる

YAMARYOOO

風は吹き雨がなびいて

窓の外ではカーテンのように

ゆらりとゆらりと形を変える

うねる焦燥感

太宰もカートも同じくして

この淡く巻きついた感情を

飲み込んだのか?いや、振り払ったのか?

今日の私はまだ解を得られず

遠くで雷鳴が

憂いを切り裂く

多く積もる言葉 両手で掬おうとしても

零れ落ちる雨粒のよう無碍に

今日もまた路面を濡らす

形が無いものを形にして

形が無いことも形にして

気楽に生きろとあなたは

笑うようにいつも諭すけど

肩肘を張らず生きてゆけるなら

今すぐにでもそうしてるさ

きっと

日々増える感情の累積をしたためる

それでも足りぬ証明

あと幾つ歌えば

多く積もる言葉 両手で掬おうとしても

零れ落ちる雨粒のよう無碍に

今日もまた路面を濡らす

窓の外では変わらず雨が

追い立てるように強く強く降る

焦る心を描くかのよう

やがて夜は黒く空を染め上げていた

雲隠れの月がひとつ、ひとつ

心を癒すかのように――。

目まぐるしく回る日々のなかで

取り残されぬように

息も絶え絶え、あぁ、歩いてゆく

灯火を消さぬように

かろうじて生きてゆく

生きてゆく

形が無いものを形にして

形が無いことも形にして

  • 作詞者

    YAMARYOOO

  • 作曲者

    YAMARYOOO

  • プロデューサー

    YAMARYOOO

  • レコーディングエンジニア

    YAMARYOOO

  • ミキシングエンジニア

    YAMARYOOO

  • マスタリングエンジニア

    YAMARYOOO

  • グラフィックデザイン

    YAMARYOOO

  • ギター

    YAMARYOOO

  • ボーカル

    YAMARYOOO

  • バックグラウンドボーカル

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  • ソングライター

    YAMARYOOO

  • プログラミング

    YAMARYOOO

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これから紡いでゆく人生の黎明期にあたる今現在。その様をさらけ出し、内省的なリリックとサウンドで楔を打つ。ある意味これは純粋な「私小説」ともいえる。大衆に開かれた世界とは真逆の方向性で、極々個人的な心情を描いた掃きだめのような楽曲である。しかしながら、そもそも大衆とは自分以外の個人の集まりであり、その個々人にフォーカスしたとき、一個人が発した感情は普遍性を帯びた感覚であるともいえるだろう。つまるところ、個人的な情念は見方によっては共感を十分に孕んでいる。これのアルバムは現代を生きる日本人が放つ「シンクレティズムロック」である。

アーティスト情報

  • YAMARYOOO

    様々なジャンルを吸収し、新たに見えた感情風景(Emoscape)を描く。情報が氾濫する現代において、日本人の得意とする「折衷」を体現したシンクレティズムロック。

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