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歌詞

時の中

村上リョーケン

回る回る喧騒の街よ ひしめき合ったビルの間に

佇みふと見上げれば 削り取られた三日月が

囚われ身の都会の空に 靄がかかった夜の海

ほたるいかの街灯が ナトリウム色に揺らめいてる

積み上げたコンテナのそばに釣り糸垂らしてひとやすみ

ガントリークレーンは泡沫の眠りに着いて朝を待つ

風の吹かない岩蔭に息を潜め回遊魚は

とどまる事選んだのかい?

泳ぐのやめてしまったの?

ああ今ここに映るものは貴方の中に在るもので

今ここに映る色は貴方が描いた心模様

気づけば白黒の世界を歩く同じリズム

澱まぬように沈まぬように

溺れてしまう前に

息を吸い込んで 鍵を掛けて

積み上げた過去より今を

研ぎ澄まして裸足のまま

海原を渡り心弾むメロディラインに乗って

旅に出よう 街を離れ

ここに無いもの触れに行こう

身体ひとつ手ぶらのまま

ここにある私ですら今は流れる時の中

回る回るこの地球に かたち変えぬ物は無く

刹那刹那入れ替わり 川のせせらぎの如く

身体の中響く鼓動 脈打つ血液でさえ

ひとときとて途絶えずに 移ろい流れ行くのです

ああ今ここに映るものにそれだけに囚われぬように

今ここに映る色は宇宙の波のひと飛沫

気づけば踏み固められた道すらも解けてくよ

抗わぬように止まらぬように

吹く風に身をゆだね

息を吸い込んで 魂のグルーヴ

細胞深く浸らせて

吐いた言葉の1ページを

折り重ね時の流れに身を任せ紡いでゆく

旅に出よう 授かったもの

余すことなく使い切るため

身体ひとつ 手ぶらのまま

ここにある私ですら今は流れる時の中

  • 作詞者

    村上リョーケン

  • 作曲者

    村上リョーケン

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アーティスト情報

  • 村上リョーケン

    北海道ニセコ在住のシンガーソングライター。 豪雪に包まれた冬の喧騒と、緑が息づく夏の静けさ。 静と動を巡る季節のなかで暮らし、その中で生まれた旋律と言葉を歌にする。 京都に生まれ、車に乗り込み出かけたいつかの日から旅のような暮らしが始まった。 ブルースを出発点に、R&B/ソウル、ヒップホップ、そして民謡のリズムへ。 土着と旅情、黒人音楽と日本の身体感覚。 その交差点に耳を澄ませながら自らの言語と暮らしのリズムで音を紡ぎ、"今ここに在る"ことを生身で歌い上げる。 錆びた鉄のような無骨さと、焚き火の揺れるような温もり、 自然と都会の交差点で奏でられる音楽を。

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