MAYDAYのジャケット写真

歌詞

心臓ノート

小山慧

道徳を教えられて それを信じろって嘯かれて

命の訳も知らない癖 割れたチョークの粉が床に落ちる

新しいものと取り替えて 当たり前に投げ捨てられて

これが正義だというべきか 動く心臓に問い掛けた

初めて人に笑われた事 それはどうも嫌に焼き付いてる

けったいな目で何度も刺されて泣いても喚いても届かなくて

教科書によれば自分はきっとステレオとは程遠いらしい

何がしたいか何が正しいか 人が人を語るはどうだ

窓から見えたあの木の下 誰かが待っている様な気がした

ひたすらに走ってみたが最後 見えていた筈の木もそこには無い

こんな世界でひとりぼっち 気が付けば袖も足りなくてさ

周りに誰も居ないなんて 居なくなるまで気付けないだけで

捨てられたゴミが異臭を放つ

僕たちもいつかはそう辿るんだろう

聞こえるか僅かな心の音が

見上げては目眩がする

ひとつひとつ間違いを繰り返して 歩いていくんだろう

どれもこれもあなたには似合わない 涙の理由も憂いも

与えられる約束の檻の外に 光る一番星

痛いほど揺れる鼓動を携えて逃げ出すんだ いこう

平坦な道を作るために 綺麗な草花を殺していく

普通になりなさいと叩かれ残った痣が爛れている

後ろを通る女の子が 不意に笑いながら椅子を蹴った

狭苦しい監獄の中で 普通を探しては焦がれていた

1ページ捲るとそこには 確かな人としての在り方

人格に点数を付けて 良いも悪いも知る由すらもない

癒えることのない傷跡と 後を着けてくる希死念慮

悄然なその悲劇の人 なあ一体どんな気分だ

よーいどんで銃声が鳴り響く

立ち尽くしていた 唇を噛み千切ってさ

透明がただ僕の首を絞めている

その欺瞞が息をしていた

これから僕らは何処へ行くだろう 地図も持たぬまま

今更嘆いた言葉達が 誰かの胸を刺した

吐き戻しそうになる未来のこと そんな過去のこと

秘密にしていてよ鐘が鳴るまで そのノートに今を書き殴って

心臓はまだ動いている

これ程の呪いはあるものか 願いもしなかったのに

全部終わって嘆いたって 遅すぎては手も付けられない

ただ過ぎゆく時計 眺める午前2時のこと

終わらない責め苦を笑う奴が いつからそう息を潜めている

心にぽっかりと空いた穴も あなたには分かりもしないのでしょう

心臓はまだ動いている

心臓の音が止むまでは どうか、どうか

ひとつひとつ間違いを繰り返して 歩いていくんだろう

どれもこれもあなたには似合わない 涙の理由も憂いも

与えられる約束の檻の外に 光る一番星

痛いほど揺れる鼓動を携えて 逃げ出すんだ

これから僕らは何処へ行くだろう 地図も持たぬまま

今更嘆いた言葉達が 誰かの胸を刺した

吐き戻しそうになる未来のこと そんな過去のこと

秘密にしていてよ鐘が鳴るまで そのノートに今描け

道徳を教えられて それを信じろって嘯かれて

僕の前の大きな人が 泣いているような気がして

落ちたチョークの粉を踏みつけて 浮き彫りになった跡を辿った

やけに光る星の麓 靴が揃えて置かれていた

  • 作詞

    小山慧

  • 作曲

    小山慧

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セルフボーカルによる1stアルバム。自主制作アニメ口遊の主題歌「アンパサンド」の他、過ぎゆく猥雑な日々を歌う楽曲などアルバム書き下ろし楽曲のみで構成された全14曲を収録。

アーティスト情報

  • 小山慧

    シンガーソングライター・音楽プロデューサー兼イラストレーター。作詞作曲、演奏、歌唱からイラスト、映像まで全て一人で制作。 2021年より阿亀屋名義でVOCALOIDを使用した作品を動画配信サイトへ投稿開始。 2022年11月ボーカロイドアルバム「PATCHWORK」をリリース。その後、2023年9月本名名義小山慧としてアルバム「MAYDAY」をリリース。

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