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『うでが2ほんしかないなんて、かわいそう』
ある夜、星を見ていた少年の前に、4本腕の宇宙人が現れます。
宇宙人は、地球の腕が2本しかない少年に驚き、
心配そうに言いました。
宇宙人にとっては、腕が4本あることが「ふつう」。
少年にとっては、腕が2本あることが「ふつう」。
「かわいそう……」
けれど少年は、自分を不便だとも、かわいそうだとも思ったことがありません。
4本の腕があれば、たくさんの荷物を持ったり、
本を読みながらジュースを飲んだりできる。
確かに便利かもしれません。
それでも、便利であることと、
幸せであることは同じなのでしょうか。
自分たちの星の「ふつう」を基準にして、
相手をかわいそうだと決めてしまった宇宙人。
少年との対話を通して、
少しずつ自分の思い込みに気づいていきます。
宇宙人が、帰るとき
少年が聞きました。
「うでが6本ある宇宙人はいないの?」
宇宙人は答えました。
「いるよ」
少年は、にっこり笑って聞きました。
「じゃあ――」
「君は、うでが4本しかなくて、
かわいそうなの?」
宇宙人は長いあいだ考えて――夜空へ飛んでいきました。
そして少年は、最後に宇宙人へ問いかけます。
この絵本は、「ふつうとは何か」
「かわいそうとは誰が決めるのか」を、
少年と宇宙人のユーモラスな会話を通して描いた物語です。
子どもにも大人にも、自分の価値観や思い込みを、
そっと見つめ直すきっかけを届けます
テロメアクリエイト代表。マルチクリエイター/アートディレクター/音楽プロデューサー。美容業界からキャリアをスタートし、セルジュ・ルタンスの“すべてを一人で創り出す美学”に影響を受ける。ヘアーショーや作品制作を経て、音楽・映像・デザインへ活動領域を拡張。グラフィック、写真、録音、サウンドデザインを学び、AIと人の感性を融合した独自の制作スタイルを確立する。現在は音楽制作、映像演出、ボーカルプロデュース、教育活動まで横断的に展開。“言葉・音・映像を統合した総合芸術”を追求し、noteでは哲学・創作・AI時代の表現論を発信。創作と教育の両面から、新しい表現の可能性を探求し続けている。